会計事務所や税理士へ相談しにいらっしゃる方の多くは、「いったいどれぐらいの費用がかかるんだろう」という税理士報酬の心配をされると思う。中には、なんだかはっきり定価がわからなくて、不明朗な感じがする、とお思いの方もいるかもしれない。


なぜそうなってしまうのか、一応、下記のような事情があるため、なかなかはっきりと言うことができない。言い訳に聞こえるかもしれないが、あえてさせていただきたい(個人であれ、法人であれ事業者の税理士報酬について述べたものです)。


事業者の方が、会計事務所へ決算および確定申告の依頼をするということは、いわば平屋建てを二階建てに増築してくださいと依頼するのと同じなんです。つまり、一階部分が、どのように作られているのかを調べないと、二階を増築するわけに行かないのです。ですから、単純に二階部分の材料費と手間賃だけを元に、報酬を計算することができません。

一階部分が、プロが作ったように、非常に良く作られているか、それとも駄目駄目か、大きく違います。非常に良く作られていれば、その分、会計事務所側は手間をかけずに済むし、駄目駄目ならば、もう一度作り直すぐらいの手間がかかります。


このために売上高・資本金・従業員の人数のような規模だけで判断することはできないのです。逆に、経理をまともにやっている会社とやっていない会社とで、規模が同じなら料金の同じという方が、かえって不公平だと思いますが、いかがでしょうか。


こういう説明をすると、じゃ一階部分というのは、いったい何?と思うことでしょう。この点は、またの機会に説明します。