今日は十五夜です。札幌は曇りで残念ながら名月の観賞はできませんでした。月の物語では、子供の頃に竹取物語、かぐや姫の話を聞きましたし、子供たちにも読み聞かせたことがあります。

 かぐや姫のあらすじは、竹取の翁が山で竹のなかにいる幼子をみつけて、妻とふたりで大切に育てます。かぐや姫は、三ヶ月でうつくしい女性に成長します。
 噂を聞きつけた五人の貴公子が求婚しますが、かぐや姫はそれぞれの貴公子達に貴重な宝の品とされている品々を持ってくるように求めます。貴公子たちは、かぐや姫に求められた品々を探すことができず失敗に終わることで、かぐや姫は、求婚の一切を切り抜けることができました。
 ついで、かぐや姫への求婚話を聞きつけた帝にも求愛されますが、これも拒みました。帝との手紙のやりとりで心を慰め合う関係が三年の年月を数えましたが、かぐや姫は月の都へ帰えらなければならないことを知ります。
 中秋の名月の美しい八月十五夜、帝の命令で都中の武士たちが護衛しましたが、なすすべなくかぐや姫は昇天して行きました。悲しむ帝と翁には、形見に不死の薬と天の羽衣、手紙が残されましたが、帝は武士たちに残された物を不治の山ですべて燃やさせてしまいました。

 かぐや姫が月に昇天し、帝も翁も人々は最後かぐや姫のもとへ行くことになることでしょう。昇天日に輝く月の光は、残された者たちへの愛を与える光なのです。月命日には、月に昇天した人への愛情を感じたいものです。