2009年 6月の記事一覧

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09年06月23日 22時44分28秒
Posted by: zeihon
■「貯蓄から投資へ」の誘導策
 預貯金利子の税金、非上場株の売却益や配当の税金は20%で、上場株式の売却益や配当の税金は10%です。その他、銀行への証券仲介業解禁、株式投資に関し3年間の損失の繰り越しを含む損益通算税制の導入、申告不要特定口座制度の創設、株式譲渡損失と配当所得の損益通算特例の創設など、これらが、「貯蓄から投資へ」の誘導税制です。

■「貯蓄から投資へ」の認知度
 しかし、内閣府広報室の世論調査によると、「貯蓄から投資へ」という言葉の内容を理解している人は18.3%しかおらず、聞いたことがあるだけ32.3%、聞いたこともない49.3%という実態であることが報告されています。「貯蓄から投資へ」という国の方針の認知度は極めて低いようです。

■なぜ「貯蓄から投資へ」なのか
 金融取引の機能の基本は資金の余剰部門から不足部門への移転です。そして間接金融主体の日本では余剰資金は金融機関に集中し、事業資金の貸付のみならず証券市場へも広く投資されますが、機関投資家中心の市場は乱高下の激しいリスク煽動型になり易く、金融危機を誘発しかねません。それで、金融取引のリスクを金融機関に集中させるのではなく、家計部門を含め広く社会に分散させ、そうすることで、結果的には景気循環や金融システムに起因する景気の振幅を小さくさせたいわけです。

■「貯蓄から投資へ」の欺瞞
 しかし、企業に対するリスクマネーの供給は必要なことですが、そのリスクを家計に直接負わせるのは避けるべきです。
普通の家計がリスク資産に対処するには適切な知識を持っていることが前提となりますが、日本の家計資産の大部分は定期預金ですから、その知識は期待できません。

■「貯蓄して起業しよう」への転換
 世界経済危機の中で、消費者利益を損なう円安誘導政策、円安に依拠した輸出立国政策、米国債・ドル資産の蓄積という経済循環政策が崩壊の危機に瀕しています。
 内需中心、雇用創出、新しい事業・産業創出型へ社会構造の大転換が期待されています。自立して頑張る個人事業者や零細法人がどんどん生まれ、雇用の場が創出される起業促進型社会へこそ誘導すべきものではないでしょうか。「貯蓄から起業へ」です。
09年06月23日 22時43分04秒
Posted by: zeihon
 個人事業は、簡単に始められそうですが、個人事業者の場合であっても、税務署へは様々な届け出が必要となります。開業届や青色申告の承認申請、専従者のいる場合には青色事業専従者に関する届出など、片手ではおさまらないほどの書類を作成しなければなりません。

■原則的な効力発生は
 新規に開業した場合、大抵の書類は開業後しばらくの間に提出すればいいことになっています。例えば青色申告の承認申請は開業後2ケ月以内に提出すれば、開業の年から青色申告者として確定申告をすることになります。つまり開業後しばらくの間にこれらの書類を提出すれば、開業時点から各規定が適用されることとなります。
 
■例外的な規定
その1 源泉徴収の納期の特例
 従業員に給与を支払うような場合には所得税を源泉徴収し、その翌月10日までに国に納付することとなっていますが、給与の支払を受ける者が常時10人未満である事業所等については申請書を提出した場合には特例としてその納付を1月(7~12月分)と7月(1~6月分)の年2回とすることができます。(これを源泉徴収の納期の特例と言います。)
 ですから4月1日に開業して開業と同時にその申請書を提出したような場合には4月分から6月分の給与に係る源泉税をまとめて7月に納付すればよいと考えがちです。
 ですがこの申請書は一般的に提出月の翌月末日に承認がされるものとなっておりますから4月1日に提出した場合、特例の効力発生は5月31日となり、1回目の納付日である5月10日は特例の適用が受けられず、4月分の源泉税を納付しなくてはなりません。

その2 消費税課税事業者選択届
 この届出は、開業した年の12月31日までに出せば良いこととなっております。開業時は何かと物入りで、尚且つ売上も見込めない場合、この届出を出せば消費税の還付が可能となります。しかし慌てて出して、結果納付となってしまわぬよう、じっくり見極めてから出すようにしましょう。

09年06月10日 07時24分03秒
Posted by: zeihon
 昨年来の不況の影響を受け、業績の悪化した企業による新卒者の内定取消しが問題とされ、企業名も公表されています。
内定取消しをしなかった企業でも、試用期間の満了による本採用拒否を検討せざるを得ない企業があるかもしれません。

■試用期間とは
 従業員を採用するに当たり、履歴書や面接等だけでは、その資質や適格性について十分に判断できないため、後日の調査や観察による最終決定を留保する趣旨で設けられているものです。判例によると、試用期間とは解約権留保付雇用契約とされ、当初から期間の定めのない通常の雇用契約が締結されているが、試用期間中は使用者に労働者の不適格を理由とする解約権が留保されている、とされています。

■本採用を拒否できる場合とは?
 採用決定後における調査や試用中の勤務状態により、当初知ることができず、また知ることが期待できなかったような事実を知ったことにより、その者を引き続き雇用するのが適当でないと判断する客観的に合理的な理由が存在し、それが社会通念上相当であると認められる場合です。例えば、重大な経歴詐称、出勤率不良、無断欠勤が多い、勤務態度が悪く、上司から指導を受けても改善されない、協調性を欠き従業員としての適格性を欠く等が拒否できる正当な事由とされています。なお、企業は従業員に対し教育・研修を行う立場にあるため、まずは注意・指導する必要があります。

■業績悪化を理由に本採用を拒否できる?
 急激な業績悪化を理由に本採用を拒否できるかどうかは、正社員の場合と同様に「整理解雇の法理」に照らして判断されます。
①人員削減の必要性、②解雇回避義務、③解雇基準・選定の合理性、④手続きの妥当性、が整理解雇の四要件です。
解雇する場合は30日前に予告するか解雇予告手当を支給することになりますが、試用期間開始後14日以内に解雇した場合は、支払う必要はありません。
法律は会社を守ってくれません。会社を守り、最終的に従業員を守るのは社長です。事前に法律を知り、先手を打つことでトラブルを回避できることもあるのです。
09年06月10日 07時18分03秒
Posted by: zeihon
 今国会で成立した産業活力再生特別措置法(産活法)の一部改正のなかで、「第二会社方式」による事業の第三者承継を、税制面からバックアップする新しい制度が手当てされました。「第二会社方式」とは、事業の全部または将来性のある部門の一部を、会社分割や事業譲渡により他の事業者(第二会社)に承継させ、負債・赤字部門を残した旧会社を清算する組織再編の手法のことです。

 第二会社方式を採用するには、①第二会社が営業上の許認可を再取得する必要がある場合、事業期間に空白が発生②事業取得などのために新規の資金調達が必要③事業承継に際して事業用不動産などの移転にともなう税負担が発生――という3つの課題を克服する必要があります。
 そこで今回の法改正では、中小企業承継事業再生計画を創設し、前述の3つの課題を克服しつつ事業の再生を目指す中小企業については、その計画の認定に基づいて、①許認可承継②金融支援③税負担軽減――が受けられることになりました。

 ①の許認可承継は、認定を受けた中小企業承継事業再生計画に従った事業の承継を行った場合、事業に関する許認可を承継できるもの。②の金融支援は、日本政策金融公庫の低利融資、信用保険の別枠化、投資育成会社による出資対象範囲の拡大など。そして③の税負担軽減は、事業用不動産などの移転にともない発生する登録免許税や不動産取得税を軽減するものです。

 なお、同法にもとづく事業再生支援を受けるには、中小企業の第二会社方式による再生計画(中小企業承継事業再生計画)の認定を受けることが要件。主な認定要件は、計画期間終了時点で事業収支・財務状況が改善すること、承継事業にかかる従業員の8割以上の雇用確保、労働組合への説明など従業員との適切な調整が図られていること、取引先中小企業の利益を不当に害さないこと――などです。

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