2010年 6月の記事一覧

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10年06月30日 10時10分18秒
Posted by: zeihon
5月19日、国税庁は2008年分相続税の申告事績を発表しました。
 今回の申告事績は、2009年10月末までに提出された申告書と、株式等納税猶予の特例の創設に伴い申告期限が2010年2月1日までに提出されたものを集計しているとされています。

 それによりますと、2008年の1年間に亡くなった人は約114万人でしたが、このうち相続税の課税対象となった人数は約4万8千人で、課税割合は4.2%となり、相続で税金がかかるのは100人に4人という状況が続いています。
 また、相続財産額の構成比は、土地が49.6%と約半数を占め、現金・預貯金等が21.5%、有価証券が13.3%の順となっておりますが、相続財産に占める割合が高い土地の評価はいまだ低迷しており、ほとんどが相続財産の課税価格が基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)の範囲内でおさまるケースが多いと見受けられます。

 2008年中の相続に係る課税価格は、10兆7,248億円(対前年分比1.0%増)、これを被相続人1人あたりでみますと、2億2,339万円(同1.5%減)となります。
 そして、税額は、1兆2,504億円(同1.0%減)、これを被相続人1人あたりでみますと、2,604万円(同3.5%減)となっております。
 今回の事績により、相続税制のあり方に注目が集まりそうです。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年6月1日現在の情報に基づいて記載しております。
10年06月30日 10時08分17秒
Posted by: zeihon
◇株主優待制度の人気
 “株主優待券”を株主に支給する施策は個人株主作りや自社製品・施設の宣伝等の経営目的をもって行われており、上場企業の実施数は約4分の1くらいのようです。
 所有株数に応じて、優待内容が変わることが多いものの、所有株数に完全比例はせず、概ね名義ごとに付与されるため、零細株主であるほど金銭に換算した利回りが高いようです。それゆえ個人投資家に人気があり、個人株主を増やしたい企業は積極的に実施しています。

◇株主への利益還元ではあるが
 株主優待による収入の所得区分は、一見すると配当所得に区分されそうですが、株主に対して法人が与えた経済的利益であっても、法人の利益の有無に関わらず支払われるものは、いわゆる利益の配当又は剰余金の分配とは性質が異なるものとされるため、配当所得からは除かれ、原則として雑所得として分類されています。

◇雑所得に申告不要はない
 従って、配当所得ならば申告不要の制度があるのでこれに該当すれば申告漏れでも問題はないのですが、雑所得ということになると、原則として、確定申告の対象になります。ただし、税額計算をしても納税額が出ない人や、年末調整の適用のあるサラリーマンの場合で給与所得のほかの申告を要する所得が20万円以下というときは確定申告をしなくても差し支えありません。

◇厳密に考えると申告漏れしていそう
 給与以外の申告を要する所得が20万円近い場合は、株主優待券などによる所得があることによって、確定申告をしなければならないことにもなります。通常に確定申告する人の場合は、少額だから申告から除外してもよい、との規定はないので、株主優待利益は申告書に常に反映させるべきということになります。

◇非課税所得という実態
 しかし、優待の物やサービスがいくらの所得と評価計算すべきかはなかなかの難題です。金券ショップなどで換金した場合はその金額が所得収入となりますが、そのような換金価値が不明なものや優待券等の自己利用では所得額のみならず所得の事実の補足も困難です。株主優待利益を申告しているという話を聞いたことがなく、税務統計もみたことがないので、実態的には事実上の非課税所得となっていそうです。
10年06月22日 10時21分31秒
Posted by: zeihon
◇大きく分けると4つの改正点
 景気の一部に明るさが見られるというものの、雇用情勢は新卒の内定率も就職氷河期並みといわれる状態では雇用の改善はまだ先のこととなりそうです。このような中で非正規雇用労働者に対するセーフティネット機能の強化や財政の基盤強化を図るため4月より雇用保険法が改正されました。改正点は大きく分けると四点となります。

◇非正規労働者に対する適用範囲の拡大
 平成21年の雇用保険法の改正により、短時間労働者の適用基準を「1年以上の雇用見込み」から「6カ月以上の雇用見込み」で雇用保険に加入することができるようになりましたが、厳しい失業情勢の下では6カ月以上の雇用の要件も満たせない人も多く、更に「31日以上の雇用見込み」があれば適用ができるようになりました。しかし、離職と受給を繰り返す人の防止の観点から受給条件は現行のままとされています。

◇雇用保険未加入者に対する遡及適用期間改善
 会社が従業員に対し、雇用保険の加入手続きを行わなかった場合、遡及加入は2年前までしかできませんでしたが、失業給付の受給日数が減ってしまうこともあったため、2年以上の遡及も認めることになりました。具体的には給与明細等に雇用保険の控除がされていたことを示す書類の確認が行われます。

◇雇用保険の財政基盤強化
 雇用保険2事業(助成金等)については雇用調整助成金の支給要件の緩和措置等の継続雇用対策で財政の不足が生じてきたこともあり一般の事業の場合で2事業に係る保険料率が1000分の3.5に改正されました。又失業給付に係る保険料率は1000分の12(事業主と被保険者でこれを折半する)で全体の保険料率は1000分の15.5となりました。

◇育児休業給付金制度の変更
 22年4月以降に育児休業を開始される方は育児休業基本給付金と職場復帰給付金が統合され、全額を育児休業中に受給できるようになりました。
10年06月22日 10時20分14秒
Posted by: zeihon
1.給与と賞与で全く異なる源泉徴収
 給与や賞与を支給する時には、所得税の源泉徴収をしますが、賞与からの源泉徴収は毎月の給与からの源泉徴収とは計算方法が違います。
 毎月の給与からの源泉徴収は、その給与の金額に比例して増減しますが、賞与からの源泉徴収は、基本的には賞与自体の金額には関係なく計算される仕組みになっています。

2.賞与からの源泉徴収
 賞与からの源泉徴収は、社会保険料控除後の賞与の金額に一定の率を乗じて計算されます。この一定の率は、賞与支給月の前月中の「給与」の金額と扶養親族の数に応じて決められています。

3.特殊なケース
 前述のとおり、賞与からの源泉徴収は、賞与の金額に無関係に、前月の給与の金額によって税率が決定されることになるため、年末調整の際に不都合が生じる場合があります。
 極めて特殊なケースですが、賞与の形で支給される金額がとても大きい給与制度になっている場合などで、例えば前月の給与は5万円程度でも、賞与は300万円の人がいたとします。月給が5万円の場合は賞与に乗じる率は0なので、300万円の賞与に対して源泉徴収税額が0ということが起こり得ます。このようなケースでは、年末調整の際に高額な源泉所得税額を追加で徴収しなければならなくなります。
 そこで、このような不都合を避けるために、特例が定められています。

4.特例の計算
 前月中の給与がない場合や賞与の金額が前月中の給与の金額の10倍相当額を超える場合等には、前述の方法によらずその賞与の金額を6分の1(賞与計算の基礎期間が6カ月を超える場合は12分の1)にしたうえで、毎月の給与の源泉徴収と同様に計算した源泉徴収を行います。
 この特例計算によって、前述のような特殊なケースでも、源泉徴収税額が過少となる不都合を避けることができます。
10年06月22日 09時49分57秒
Posted by: zeihon

◇保険料率改定が目白押し
 平成22年度は社会保険料率が軒並み値上げされ、さらに労働基準法の時間外労働の割増率の引き上げ、扶養控除の改正等が行なわれます。給与計算を行なう担当者はこの改正内容や実施時期を把握しておく必要があります。給与や賞与の計算に関係する改正内容を見てみましょう。

①健保-介護保険料率の改定(22年4月)
 協会けんぽの料率が改定されました。健康保険料率は都道府県別で各々異なりますが介護保険料率は全国共通の1000分の1.5(被保険者負担分0.75)となりました。また組合管掌保険でも保険料を改定した組合も多く、組合の通知を確認してみましょう。

②雇用保険料率の改定(22年4月)
 雇用保険料率は特別措置や弾力条項等で保険料率を抑えてきましたが、財政面の悪化から原則に戻し、労使が負担する保険料率は一般事業の場合で事業主1000分の9.5被保険者1000分の6となりました。
また「31日以上雇用見込みのあるもの」も雇用保険の加入対象者となりました。

③時間外労働手当の割増率の引上げ
 従来は時間外労働の割増率は2割5分以上とされていましたが改正で1ヶ月60時間を超える部分は5割以上、又45時間を超える場合は2割5分を超える率とするよう努めるとされました。但し中小企業は60時間を超える部分の5割以上割増は当分の間適用を猶予されています。

④厚生年金保険料率の改定(22年9月)
 9月からは1000分の160.58(労使折半1000分の80.29)にされます。

⑤扶養控除等の改正(23年1月)
 満16歳未満の親族に対する扶養控除が廃止されます。年齢が16歳以上19歳未満の親族の扶養控除は特定扶養がなくなり、一般扶養(38万円)のみになります。これは23年1月以降に支給される給与が対象となります。

 以上のように給与計算の内容や料率が繁雑に改訂され細分化されてくると、担当者としては各人に応じて細かく注意を払った計算が必要になってきますね。

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