2010年 7月の記事一覧

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10年07月27日 11時14分21秒
Posted by: zeihon
今年の税制改正で、相続税の小規模宅地に関して大きな見直しがなされました。

◇事業又は居住の不継続の場合の50%
 被相続人が事業又は居住の用に供していた宅地等については、事業又は居住の継続を問わず、200平方メートルまでにつき50%の減額ができる、という制度が廃止されました。
 ただし例外があります。いわゆる『家なき子』の相続取得に関してのみは、居住物件について非居住のままでも、申告期限まで所有継続であれば、特定居住用宅地等の特例の適用(減額割合80%)を容認しつづけています。

◇一人でも特例適用者がいれば
 一の宅地等について共同相続があった場合には、その共同相続人のなかに、配偶者または居住継続相続人がいれば、その人の相続分割持分がたとえ百万分の1であったとしても、他の持分者全員に特例適用(減額割合80%)される、という制度が廃止されました。
 改正後は、取得者ごとに適用要件を判定することになり、おいしい類が及んでいた非居住継続相続人には特例適用不可となりました。

◇一部でも特定居住用宅地であれば
 一棟の建物の敷地の用に供されていた宅地等のうちに、特定居住用宅地の要件に該当する部分とそれ以外の部分がある場合には、すなわち、マンションの一部が居住用で他が貸付用その他というように、わずかの一部でも特定居住用宅地等の要件に該当していれば、建物全部について特例適用(減額割合80%)される、という制度が廃止されました。
 改正後は、特例適用部分ごとに按分して軽減割合を計算することになりました。

◇居住物件は複数でもよかった
 特定居住用宅地等については、主として居住の用に供されていた一の宅地等に限られることを明確にしました。 従来は複数の居住用宅地の存在が許容されるような規定振りであったため、係争が起き、当局が敗訴の憂き目をみたところでした。

◇3月以前相続の場合は
 これらの改正は、平成22年4月1日以後に開始する相続について適用されます。申告がこれからのものでも、3月以前に相続発生のものは以前の有利な規定がまだ使えます。
10年07月27日 11時13分27秒
Posted by: zeihon
直系尊属(父母、祖父母など)から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税枠についての今年の改正点を整理します。

◇1000万円の期限切れ廃止
 適用者は少ないと思いますが、相続時精算課税選択者に適用されていた、通常の特別控除2,500万円にさらに住宅資金特別控除額1,000万円を上積みする制度は昨年末を以て期限切れとなって廃止されています。
 廃止の理由は、役割を終えたからというよりも、もっと広い対象者への制度に変更したことに拠ります。

A.昨年立法の非課税制度は生きている
 21年1月1日から平成22年12月31日までの間の住宅取得資金贈与の非課税枠を500万円とする新設立法が平成21年6月26日になされましたが、この法律は今でもそのまま生きています。
 この制度には、資金受贈者についての要件として年初で満20才以上の者としているだけで、所得制限はありませんでした。

B.昨年立法の非課税制度に対する変更
 上記の非課税枠500万円の制度につき、昨年中すでに適用を受けている人に対して、平成21~22年中の累積贈与限度額を1,500万円と設定し直す改正がなされました。
 但し、平成22年における贈与については、年初で満20才以上の者との従来要件の外に、合計所得金額が2,000万円以下であることとの受贈者制限が付加されました。

C.新規非課税制度を別途立法
 ① 平成22~23年中の贈与  1,500万円
 ② 平成23年中のみの贈与  1,000万円
 受贈者要件は前記のものと同じで、年初で満20才以上、受贈年の合計所得金額が2,000万円以下です。

◇A、B、Cの選択適用関係
 昨年中に500万円非課税制度の適用を受けた人の場合は、A又はBの選択となります。Cの選択肢はありません。追加の受贈は平成22年中に終わらさなければなりません。選択の基準は所得制限に抵触するかどうか、です。
 昨年の制度の適用を受けてなかった人の場合には、AとCの選択になります。BよりもCが確実に有利ですので、Bの選択肢がないことは不都合ではありません。ここでも選択の基準は所得制限です。
 なお、いずれのケースにおいても、贈与者の側には特に年齢制限要件はありません。
10年07月13日 10時14分47秒
Posted by: zeihon
 現在、小規模企業共済制度(小規模企業の個人事業主・役員を対象)について、加入者の範囲拡大を目指した改正作業が進んでいます。

 改正作業の内容は、現行、個人事業主の配偶者・子などは経営者と認められず、同共済に加入できませんが、改正後は、一定の要件を満たした配偶者や子なども、個人事業主の「共同経営者」と認められることによって、同共済に新規加入できる見込みです。
 したがって、新規加入者も、支払う掛金は税務上の小規模企業共済等掛金控除が適用でき、加入者の所得から控除され、受け取った共済金は退職所得等とされます。

 しかし、上記の「共同経営者」にどのような者が該当するかは、現時点では未定とされており、今後公表される省令・運営指針などにおいて詳細を示す予定とみられています。
 そもそも、たとえ個人事業主の配偶者や子などであっても、その事業に全く参画していないような者や実際に働いているという事実が認められないような者については、これまでどおり加入はできませんので、くれぐれも注意してください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年6月4日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
10年07月13日 10時13分22秒
Posted by: zeihon
 法人税の実効税率引き下げをめぐって、政府は、新成長戦略で「主要国並みに引き下げる」と明記する一方で、下げ幅や時期への言及は避けました。
 経済産業省は、企業の海外流出を防ぐ緊急課題として早期実現を求めているに対し、財務省は財源確保をしたいためか、両省間で綱引きが続いています。

 日本の法人税実効税率は40%超で、経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国の平均の26.3%と比べて突出して高いのが現状です。
 経済産業省は「まず来年度に5%引き下げ」を実現したい考えですが、約1兆円もの財源が必要なためか、財務省の反応は冷ややかと言われています。
 法人税率について、経済産業省は「11年度から段階的に引き下げ」の明記を求めたのに対し、財務省がこれに反発しています。

 結局、調整は難航しており、最終的に来年度から実現するかは、年末の政府税制調査会の論議に委ねられる模様です。
 今後、社会保障費は高齢化の影響によって、放っておいても毎年1兆円超増えると試算され、新規政策をすべて凍結しても、毎年1兆円超の歳出を削らなければいけないことを鑑みますと、実現の可能性は低いのかもしれません。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年6月18日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
10年07月06日 10時29分38秒
Posted by: zeihon
6月17日、菅直人首相は、参院選マニフェストを発表する記者会見において、消費税の増税を含む税制改革について「2010年度内にあるべき税率や改革案の取りまとめを目指したい。当面の税率は、自民党が提案している10%を一つの参考にしたい」と述べられました。
 また、「(税制改正の)進め方は、どういう政党と合意形成できるか(にもより)、今の段階で『何年度からどうする』と言うのは難しい」とも述べられました。

 引き上げ時期については、同席した玄葉政調会長が「仮に10年度内に超党派で合意したとしても、実際に実施されるのは2年以上かかり、12年秋が最速となる」と述べられ、税率の10%については「最終的に『それで足りるのか』という議論になるかもしれない」と指摘されました。

 これに対し、自民党も同日、消費税率引き上げを盛り込んだ参院選公約を発表しました。
 自民党は、消費税について、社会保障費の増大に対応するため、「消費税率引き上げを含む税制の抜本的改革を行う」と述べられ、社会保障目的で消費税を当面10%とする根拠として、基礎年金国庫負担割合の2分の1への引き上げや少子化対策など(年7兆円)、高齢化に伴う自然増分(年1兆円)、消費税以外でまかなってきた分(年7.3兆円)などを挙げました。
 7月11日投開票の参院選において、消費税の扱いが争点となりそうです。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年6月18日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
10年07月06日 10時28分08秒
Posted by: zeihon
6月9日、直嶋正行経済産業相は記者会見において、同省の成長戦略に盛り込んだ法人税の実効税率引き下げについて、「来年度から5%引き下げたい」と述べられ、改めて強い意欲を表明しました。

 直嶋経産相は、「鳩山内閣の8カ月間で取り組んだことは、いずれも道半ば。成長戦略を具体化して実行段階に入りたい」と豊富を表明され、日本の法人税の実効税率が約40.7%と国際的に高いと改めて指摘されました。
 ただし、政府が月内にまとめる成長戦略に盛り込むかについては、「どういう書きぶりになるかはこれから決める。(5%という)数字通りいくかは別」とも述べられ、調整の難しさを感じさせました。

 また、2010年9月末が期限のエコカー補助と、同年12月末で終了するエコポイントについて、直嶋経産相は「長く続ける制度ではない」として、再延長に否定でした。
 しかし、次世代自動車やLED(発光ダイオード)電球などの普及促進は必要と指摘され、「国としてどういうサポートをするか考えたい」と述べられました。
 新たな支援策が税収の増加にどれほど影響を及ぼすのか、注目されます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年6月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
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