2011年 6月の記事一覧

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11年06月28日 11時46分58秒
Posted by: zeihon
◆被災者雇用開発助成金
 東日本大震災により、多くの方が離職を余儀なくされています。このたび、震災による被災離職者及び被災地域に居住する求職者の方を、ハローワーク等の紹介により、継続して1年以上雇用する事が見込まれる労働者として雇い入れる事業主に対して(1年未満の有期契約を更新する場合も含む)助成金が支給されることになりました。 この措置は平成23年5月2日以降の雇い入れで、雇用保険の一般被保険者として雇い入れる場合が対象となります。

◆対象となる労働者とは
1.震災により、離職された方(以下の①から③のいずれかにも該当する方
①東日本大震災発生時に被災地域(震災に際し、災害救助法が適用された市町村の地域で東京都以外の方)において操業していた方
②震災後に離職し、その後安定した職業に就いた事のない方
③震災により離職を余儀なくされた方
2.被災地域に居住する方
①震災後に安定した職業に就いた事のない方
②震災により被災地域外に住所又は居所を変更している方も含むが、震災の発生後被災地域に居住する事となった人は除外。

◆支給額はいくらか
 対象労働者に支払われた賃金の一部として、次の金額が支給対象期間(6ヶ月)ごとに1年分が支給されます。
●短時間労働者(1週間の所定労働時間が同じ事業所に雇用される労働者の1週間の労働時間と比べて短く、かつ30時間未満である方)
 大企業 30万円  中小企業60万円
●短時間労働者以外
 大企業 50万円  中小企業90万円

◆支給申請手続きは
 助成金は上記の額を6ヶ月毎に2回に分けてハローワークに申請します。
 支給申請期間は雇い入れから6ヶ月間の第一期目とその後の6ヶ月間の第二期目の各々の末日の翌日から1ヶ月以内です。
 利用に当たっては対象労働者の証明書類の添付等も必要ですのでご確認ください。
11年06月28日 11時45分42秒
Posted by: zeihon
◆第一次修正予算・特別措置法が成立
 東日本大震災からの復旧に向けた国の補正予算が5月2日に成立しました。
 財源は追加国債を発行せず、子ども手当の減額や基礎年金国庫負担の年金特別会計への繰り入れ減額など、歳出の見直し等によりまかなわれます。
 雇用・労働関係予算の1兆1,130億円は、助成金の拡充や就労支援を行う事としています。そこで年金・医療・労働の主な特別措置について見てみましょう。

◆厚年保険料・健保・介護保険料免除の特例
 災害地域における事業所において、震災で賃金の支払いに著しい支障が生じている場合、厚生年金保険料や健康保険料、介護保険料が免除されます。又、被災で事業が影響を受け、賃金に著しい変動があった場合、賃金に変動の生じた月から標準報酬を改定する事ができます。

◆遺族基礎年金等の支給事由の特例
 通常、行方不明者については、民法第30条2項により、1年後に失踪宣告が行われるまでは死亡の確定ができない為、遺族基礎年金も受けられません。今回は3ヶ月間生死不明である場合でも震災当日死亡したものとして遺族基礎年金が支給されます。

◆労働保険料の免除
 平成23年3月11日に適用事業場が特定被災区域にあり、震災で賃金の支払いに著しい支障が生じている場合、最長で23年3月から24年2月までを免除対象期間として労働保険料の免除が受けられます。

◆労災保険の遺族(補償)年金特例
 労災保険の遺族年金は、震災後3ヶ月間生死不明者や3ヶ月以内死亡者の遺族に対し、遺族(補償)年金が支給されます。

◆雇用保険の延長給付の拡充
 特定被災区域(東京都を除く)の適用事業所で働いていた人で、震災で失業・休業状態を余儀なくされた場合に受給できる雇用保険の基本手当は60日分の個別延長給付が受けられますが、さらに60日分が加えられます。

◆助成金の拡充
 雇用調整助成金、中小企業緊急雇用安定助成金は、これまでの支給日数に関わらず、今年3月11日から1年間に開始した新たな休業について最大300日分を助成金の対象としました。又、特定求職者雇用開発助成金を拡充し、被災者の転職や被災地域に住む求職者を雇用した事業主には、中小企業では90万円が支給されます。
11年06月21日 14時15分55秒
Posted by: zeihon
平成23年度税制改正において、給与収入が2,000万円以上の役員等の給与所得控除額は、収入金額に応じ、上限の245万円から徐々に減額され、4,000万円を超えると、一律125万円の控除とする内容に改正される予定です。

◆役員の給与所得控除を制限する理由
 給与所得控除は、「勤務費用の概算控除」と「他の所得との負担調整」の2つの性格を有するとされています。法人役員については、一般従業員に比べ、勤務態様が必ずしも従属的でないと考えられ、給与の自己決定度合いが高いこと等を踏まえると、特に高額な役員給与については、「他の所得との負担調整」部分が過大となっていると考えられる、というのがその理由です。

◆他の所得との負担調整とは
 では、「他の所得との負担調整」部分とは何か、細かくみると、①勤労性所得であり担税力が資産性所得等より低い、②給与所得の捕捉率が他の所得より高い、③給与所得は支払い毎に源泉徴収されるのでその利息相当分の調整である(京都地判昭和49年5月30日)とされています。
 この意味では、高額な役員報酬に限って負担調整部分が過大であるとする上記理由は、少しずれているように思います。
 一人オーナー会社の役員給与の二重控除問題が役員全体に飛び火したということかと思いますが、例えば、外資系企業や上場企業などで高額な報酬を受けている従業員と取扱いを区別する合理性はないはずです。担税力に即して公平に課税するとされる租税公平主義に反すると言えるでしょう。

◆ではどう考える?
 給与所得とは、俸給・給料・賃金・歳費および賞与ならびにこれらの性質を有する給与をいう(所得税法28条1項)とされ、雇用関係またはそれに類する関係において使用者の指揮・命令のもとに提供される労務の対価を広く含む概念で、非独立的労働ないし従属的労働の対価と考えられます。
 法人役員は雇用契約ではなく委任契約とされ、勤怠管理もされませんので、厳密には給与所得とは言えないでしょう。 
 したがって、今後は、所得の種類を分け、その中で公平な課税方法を検討しても良いのではないでしょうか?



11年06月21日 14時14分47秒
Posted by: zeihon
◆日切れ法案で税制改正阻止
 予算案は国会通過したものの、予算関連法案が衆議院で立ち往生したままで、成立の見通しが立たない状況になっています。
 税法本法は無期限規定として立法されますが、租税特別措置法は臨時の特例措置として立法されますので、原則として適用期限を区切って立法されます。
 今回は、自民党・公明党の野党議員から、租税特別措置法の3月末日で日切れるほとんどの規定を3ヶ月間延長する「つなぎ法案」が提起され、賛成多数で国会通過していますので、現状維持がつづいています。政府の税制改正が阻止されているわけです。

◆3月31日が日限ではなかったので
 日切れとなるほとんどの規定がつなぎ法案の対象となってはいるのですが、平成22年12月31日にすでに日切れとなっていたローン無しでの既存住宅改修(バリヤフリー改修と省エネ断熱工事)に係る10%税額控除の規定についてはつながれていません。
 3月31日の日限ではなかったので、拾い漏れしたのでしょうか。つなぎ無しで今年が経過してしまった場合には、次の確定申告においてこの税額控除規定は使えないことになります。

◆つながれなかったその他の規定
 3月31日の日限であるのにつなぎ法案の対象に取り込まれなかった所得税に係る規定としては、採石・採炭災害防止準備金、農業経営基盤強化準備金があります。政府としては、前者は廃止の予定、後者は2年延長の予定にしていました。
 法人税に係る規定でつなぎ法案の対象に取り込まれなかったものとしては、試験研究費の税額控除の特例規定の中の一部分があります。

◆税法本法については
 所得税法や法人税法などの税法本法については日切れになるものはありませんので、つなぎ法案の対象になっているものはありません。改正法案が通らないと、単純に旧規定が存続し続けるだけなので、つなぐ必要がないわけです。
 ただし、もし税制改正案が今後国会通過し成案となった場合、旧規定の存続については、改正法の施行日前日までのものと、改正新規定が1月1日や4月1日に遡及適用され、結果として旧規定の存続はないことになるものとがあります。
 租税法規不利益不遡及の原則があるので、納税者不利規定は遡及しないで施行日以後から適用、納税者有利規定は遡及して、法律の規定日から適用、となるからです。



11年06月09日 13時53分28秒
Posted by: zeihon
国税庁は、2009事務年度(2009年7月から2010年6月までの1年間)における譲渡所得調査5万3,535件に対し、うち62.6%にあたる3万3,539件から2,484億円の申告漏れを把握した旨の報道がありました。
 税務調査は年々、高額・悪質なものを選定して重点的に行われており、譲渡所得調査においても、不動産等の売買情報など、あらゆる機会を利用して収集した各種資料情報を活用して、高額・悪質と見込まれるものを優先して実施しております。

 前年度に比べますと、調査件数23.2%減、申告漏れ件数26.2%減、申告漏れ所得金額は27.8%の大幅減少となりました。
 申告漏れ割合は前年度(65.2%)からやや減少しましたが、調査した約3件に2件から申告漏れを見つけた計算になります。
 調査1件あたりの申告漏れ額は464万円(前年度494万円)となりますが、この額は、同事務年度の所得税調査における調査等で把握された1件あたり平均の申告漏れ額129万円を大きく上回っております。

なお、税務調査の内訳をみますと、土地建物等については、前年度比12.7%減の3万9,777件の調査を実施し、うち63.3%にあたる2万5,195件(同12.4%減)から総額2,009億円(同24.2%減)の申告漏れ所得を把握しております。
 また、株式等譲渡所得については、前年度比43.1%減の1万3,758件の調査を実施し、うち60.6%にあたる8,344件(前年度比50.0%減)から総額475億円(同40.0%減)の申告漏れ所得を把握しました。

 例えば、金地金及びプラチナの譲渡で得た所得を申告除外していた会社役員Aのケースが挙がっており、Aの配偶者の相続税調査において、A名義の預金通帳に貴金属取扱店からの多額な入金事績がある事実が把握されました。
 税務調査の結果、Aは不動産所得や給与所得の確定申告を行っていましたが、高額な金地金・プラチナの譲渡を行い、多額の利益を上げていたにもかかわらず、申告から除外していたことが判明しております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年5月19日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
11年06月09日 13時51分45秒
Posted by: zeihon
2010年4月以後開始する課税期間から、課税事業者が強制される期間中に、100万円以上の調整対象固定資産の課税仕入れを行い、本則で申告した場合には、課税仕入れを行った課税期間から3年間、課税方式を変更することはできません。
 この改正は、そもそも消費税の不適切な高額還付を防止する目的で行われましたが、調整対象固定資産の課税仕入れには、個人事業者が法人成りをしたことにより、100万円以上の資産を個人事業者から法人へと引継いだ場合も該当し、影響が及ぶことが明らかになりました。

 平成22年度税制改正において既に変更されている内容ですが、平成23年度税制改正が棚上げとなっている現状だからこそ、法人成りを検討されています方は、再度ご注意ください。

※法人成り
 個人事業者が手続きを行い、株式会社などの法人に成り代わること。
 個人事業者の利益に対しては所得税が課せられるのに対し、法人には法人税が課せられる。
 消費税は2年前の課税売上金額に応じて課せられるので、新設法人はそれがなく、免除されている。
 ただし、資本金1,000万円以上の法人の場合は特例で課税される。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年5月16日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、会計、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
11年06月02日 13時42分23秒
Posted by: zeihon
平成22年度税制改正において、法人税法上の清算所得課税が廃止され、清算中の法人についても通常の所得金額に対する課税がされます。
 これにより、純資産価額方式における「評価額に対する法人税額等に相当する金額」の算定上の「法人税、事業税、道府県民税及び市町村民税の税率の合計に相当する割合」が42%から45%に改正され、2010年10月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した取引相場のない株式等の評価に適用されます。

 また、法人の解散直後に残余財産の確定・分配が行われた場合の「評価差益に対する法人税額等相当額」の計算は、清算所得の税率(現行27.1%)を通常の30%に置き換え、法人税率等の合計割合を42%から45%に改正したものです。
 45%の内訳は、
 ①法人税30%
 ②事業税5.3%
 ③地方法人特別税4.293%
 ④道府県民税1.5%(法人税額×5%)
 ⑤市区町村民税3.69%(法人税額×12.3%)
 これらを合計すると44.783%になり、端数処理後45%となります。

 平成22年度税制改正において既に変更されている内容ですが、平成23年度税制改正が棚上げとなっている現状だからこそ、該当されます方は、再度ご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年5月16日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、会計、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
11年06月02日 13時40分12秒
Posted by: zeihon
緊急経済対策として設けられた住宅エコポイント制度は、一定の基準を満たした住宅を新築した場合やリフォームをした場合に、内容に応じたポイントが発行され、商品や追加工事を行った場合の代金に充当することができる制度です。
 これまで、ポイント利用の際における消費税の課税関係を実務上どのように扱うのかが問題となっております。

 ポイントを追加工事代金に充当した場合、1ポイント1円で換算されたポイント相当額を控除した金額が工事代金として買主に請求され、ポイント相当代金はエコポイント事務局が負担するのですが、これが工事代金の値引きなのか、補助金扱いか?という点です。
 これについては、
 ①エコポイント事務局には役務提供をしていない
 ②工事施工者が受ける工事代金(売上)はポイントの有無に左右されない
 ③エコポイントの付与は買主に対する補助金と同様
 上記を考慮しますと、工事代金の値引きには該当せず、付与されるポイントは補助金と同様に不課税とし、金額を買主に対する課税売上として処理をするのが相当だと思われます。

 期限短縮(5ヶ月間短縮)という話もでておりますが、実務上、まだまだ注意を要しますので、該当されます方は、ご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年5月16日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、会計、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
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