2014年 12月の記事一覧

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14年12月09日 14時21分43秒
Posted by: zeihon

◆本来の相続財産とみなし相続財産
 死亡した者に係る給与等で未支給のものは本来の相続財産として相続税が課され、被相続人の死亡後3年以内に支給額が確定した退職手当金等は、みなし相続財産として相続税が課されます。
 なお、相続により取得するものについては所得税を課さないと法律は規定し、相続税の課されるものについては、所得税の課税をしない、と二重課税の回避の趣旨が通達で明示されています。
 また、別の通達では、相続税の課されない死亡した者に係る給与等、公的年金等及び退職手当等については、一時所得として所得税を課すとしています。

◆相続不課税で一時所得となるもの
 被相続人の死亡後3年を超えて支給額が確定した退職手当金等は、みなし相続財産の規定外になるので、相続税課税対象外になるとともに、その支給を受けるものの直接の所得となり、一時所得に分類されて、課税されます。
 また、年金を受給していた者が死亡し、その死亡時点で未支給となっていた1~2ヶ月分の年金が、請求によって配偶者等の指定した口座に振り込まれた場合、これも、受給した配偶者等の一時所得となります。
 この未支給年金請求権については、遺族が自己の固有の権利として請求するものであることが、国民年金法・厚生年金法に明記されており、かつ、相続財産とみなすとの規定がないので、相続税の課税対象にはなりません。

◆歯科医師会の死亡共済金も
 昨年、平成25年12月12日に、歯科医師会共済制度に基づく死亡共済金は相続財産ではなく、遺族の一時所得に該当するとの判決がありました。
 この共済金の受給権は、死亡した会員が指定していた者(指定した者がいない場合は法定相続人)にあり、被相続人の財産としての本来の相続財産ではありません。また、みなし相続財産にも該当しません。
 ちなみに、この共済掛金の性質は、中途返戻金のないいわゆる掛け捨てであり、火災や重度の障害に対しても共済金が支払われることになっており、掛金の内、死亡共済金の原資として積み立てられる直接の個別対応関係がないので、一時所得の収入金額から控除する額はゼロとされています。

 
14年12月04日 12時03分10秒
Posted by: zeihon

相続税の増税に備えた対策の一環として、金融緩和の継続と相まって、借入金による中古賃貸不動産の建替えも盛んのようです。
 これら賃貸に供されている建物の建替えに伴う「取壊し等」により生じた損失、いわゆる資産損失については、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入されます。取壊し等には、除却、滅失等も含まれます。

◆資産損失の金額の計算
 必要経費に算入される資産損失の金額は、その資産の原価ベースによる価額、いわゆる簿価を基礎として計算することとされており、建物については、損失の生じた日にその資産の譲渡があったものとみなして、その固定資産の取得に要した金額及び設備費並びに改良費の額の合計額からその資産の償却費の額の累計額を控除した金額です。

◆貸付規模と資産損失の必要経費
 不動産所得の起因となる建物の取壊し等による資産損失が全額必要経費に算入されるかどうかは、取壊し時の不動産の貸付が事業的規模か、それ以外(業務的規模)か、どうかによって異なってきます。
 事業的規模の場合には、その資産損失の全額を必要経費に算入することができ、不動産所得が赤字の場合は他の所得との損益通算、さらに、青色申告であれば純損失の繰越控除の適用があります。
 一方、業務的規模の場合には、その年分の不動産所得(その資産損失を控除する前)の金額が限度になり、不動産所得が赤字であれば、その部分の金額は切り捨てられることになります。
 なお、事業的規模かどうかは、①アパート等については、独立した室数10以上、②独立家屋の貸付については、おおむね5棟以上であれば、反証がない限り事業的規模とされ、また、事業税が課税されていれば事業的規模として取り扱われています。

◆取壊し費用と必要経費
 建物の取壊しには、当然、取壊しのための諸費用がかかります。この取壊し費用も取壊しによって生じる損失、除却損と同様、不動産の貸付規模によって必要経費に算入される金額の範囲が異なるかどうかです。
 資産損失は、あくまで資産の取壊し、除却、滅失による資産そのものの損失、原則、未償却残高相当額であることから、取壊し費用はその範疇には入りません。したがって、不動産の貸付の規模にかかわらず、業務供用部分については、全額必要経費に算入されます。

 
14年12月04日 12時01分48秒
Posted by: zeihon

◆育休中就業日数の支給制限が緩和
 平成26年10月から育児休業中に就業した場合の育児休業給付金(以下、給付金)の取り扱いが変わりました。これまでの給付金は育児休業を開始した日から起算した1ヶ月ごとの期間(支給単位期間)中に11日以上就業した場合には給付金は支給されませんでした。10月以降の最初の支給単位期間からは支給単位中に10日を超えて就業した場合でも、就業していると認められる時間が80時間以下の時は給付金が支給されることになりました。つまり働いた日数だけでなく労働時間の合計で見ることになったのです。

◆育児休業給付金の支給額
 休業開始賃金日額×支給日数×50%支給 
(平成26年4月1日以降に開始した育児休業は休業開始180日までは67%支給)
 但し支給単位期間に支払われた賃金と給付金の合計額が休業開始前の80%を超えた場合は減額され、賃金だけで「休業開始時賃金日額×支給日数」の80%以上となる時は支給されません。

◆育児休業給付金の支給申請書の様式変更
 今回の取り扱いの変更により「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」と「育児休業給付金支給申請書」の様式も変更されました。
 就業日数が10日を超える場合は就業時間の確認が必要になります。就業時間が分かるタイムカードや賃金台帳、就業規則等で就業時間や休憩時間の確認書類を添付します。従来は全日休業していた日数を記入していましたが、就業した日数と就業日数が10日を超えた場合には就業時間数も記入します。面倒なのは賃金締切日とは違う期間となる場合が多いので、支給単位期間の就業時間数が分かるように事前に準備しておく必要があることです。
 今までは働いた日数のみに注目していましたが、支給単位期間中に何日も働いた場合でも80時間を超えなければ支給されることになりました。

 
14年12月04日 12時00分43秒
Posted by: zeihon

◆受動喫煙防止の為の努力義務公布
 先般公布された「労働安全衛生法の一部を改正する法律」において「事業者は労働者の受動喫煙を防止する為、適切な措置を講ずるよう努めるものとする」と定められました。職場の受動喫煙防止対策の実施は避けて通れない課題となってきています。建物内に喫煙室を設けていても、喫煙者は喫煙室内の劣悪な空気を絶えず吸い続ける事になり、非喫煙者も喫煙室からの副流煙で間接的に健康に影響を受けています。

◆分煙化は進んでいるが……
 一般的に分煙化はかなり進んできていて中小企業の場合も建物の外で近隣企業と共同利用できる喫煙場所を設けている等も見受けられますし、街角でも喫煙所が設置されている場所が増えています。
 禁煙化が多い業種は医療、福祉、教育、公務等で分煙化が多いのは宿泊、飲食、娯楽、一般企業等です。対策があまりされてないのは建設、運輸、郵便、農林水産業等ですが働く形態に関係しているのでしょう。また、労働者健康福祉機構労災病院勤労者予防医療センターの資料によると喫煙による離席コストの労働時間ロスは年1人当たり約17万円と言う試算も出ています。

◆受動喫煙防止対策助成金
 喫煙室を設置して労働者の健康を守る企業の支援の為、設置費用の一部が支給される「受動喫煙防止対策助成金」があります。
対象事業主は
(1)労働者災害補償保険に加入している中小企業事業主(業種は問いません)
(2)一定の基準(喫煙室の入り口で部屋の中に向かう風速が0.2m/s)を満たす喫煙室
(3)事業所内では喫煙室以外を禁煙とする
助成率と金額は
 設置とかかる費用のうち、工費、備品、機械設置等の経費の2分の1で上限200万円です。1事業場ごとに1回申請出来ます。
 職場の空気環境を確認するには煙の濃度や喫煙室の換気状態を測定する機器(粉塵計、風速計)の無料貸し出しも実施されています。

 
14年12月04日 11時59分44秒
Posted by: zeihon
年末調整の時期となりました。年末調整とは、給与の支払を受ける人の一人一人について、毎月(日)の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収をした税額と、その年の給与総額について納めなければならない税額(年税額)とを比べて、その過不足額を精算する手続きです。

◆昨年と比べて変わった点
 平成26年分については、大きな改正点はありませんでしたが、昨年から創設された復興特別所得税の計算がありますのでその留意が必要です。
 そのため、年末調整において年税額を計算する際にも、復興特別所得税を含めた年税額[年調年税額=年調所得税額×102.1%(100円未満切り捨て)]を算出する必要があります。
 以下、誤りやすい事項について3例ほど検討したいと思います。

◆遺族年金の受給と合計所得金額の判定
 扶養親族に該当するかどうかを判定する場合の合計所得金額には、所得税法やその他の法令の規定によって非課税とされる所得は含まれないことになっています。
 したがって、非課税所得である遺族年金を含めないところで扶養親族を判定することに注意して下さい。

◆給与の支払日が年の中途で変更された場合
 これまで前月21日から当月20日までの勤務分に係る給与が当月末支給から翌月5日に変更になった場合、11月21日から12月20日までの給与は翌年1月5日に支払われることになります。
 この1月5日に支払われる12月分の給与は、本年の給与に係る年末調整の対象に含めなければならないかどうかですが、結論は、計算対象には含めない、です。
 その理由は、年末調整は、その年中に支払うべきことが確定した給与が対象で、確定した給与とは、契約又は慣習により支給日が定められている給与についてはその支給日、支給日が定められていない給与についてはその支給を受けた日、と解されていることにあります。

◆親族等が契約者となっている保険契約等
 妻や子が契約者となっている生命保険契約等であっても、その妻や子に所得がなく給与の支払を受ける夫がその保険料を負担している場合には、その保険料又は掛金は夫の生命保険料控除の対象になります。
 但し、保険金等の受取人が給与の支払を受ける人又はその配偶者その他の親族でなければなりません。
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