証券税制のうち、2011年度税制改正において、
①上場株式等(公募株式投資信託を含む)の配当等及び譲渡所得等に対する軽減税率10%が2年延長されました。
②日本版ISAの導入時期が2年延長されました。
③配当等の申告分離課税、軽減税率10%及び日本版ISAの適用が受けられない大口株主等の要件が、発行済株式総数の100分の5から100分の3へと引下げが行われておりますので、該当されます方はご注意ください。

 上場株式・公募株式投資信託の売買益及び上場株式の配当金・公募株式投資信託の分配金については、2011年12月31日までは10%(所得税7%、住民税3%)の軽減税率とされておりましが、これを2013年12月31日まで2年延長し、2013年1月1日から20%(所得税15%、住民税5%)となります。
 また、日本版ISA(非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税)は、2014年1月1日実施と導入が2年延期されます。
また、金融資本市場の基盤整備においては、
①金融商品に係る損益通算範囲の拡大
②少額株式投資非課税制度(日本版ISA)の利便性の向上・事務手続きの簡素化
などを挙げております。

 ①については、現行、金融商品について、商品間の損益通算の範囲が制限されており、投資家が多様な金融商品に投資しにくい状況にあることから、公社債等に対する課税方式の変更及び金融商品に係る損益通算範囲の拡大を求めております。
 ②については、2011年度税制改正において、日本版ISAに関し、上場株式等の軽減税率が2015年度末まで2年間延長されたことに伴い、導入時期が2014年1月からとなりましたが、今回は、緊急に措置すべきものの一つとして、非課税投資額(口座開設年に新規投資額で100万円が上限)にかかわらず、分配金の同一銘柄への継続投資を可能にすることや、非課税口座の管理方法・開設時の手続きの簡素化を要望しております。
 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年10月24日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。