神戸の税理士でITコーディネータの佐伯です。

年金に関する報道が連日過熱しています。そのせい
か、24時間対応の年金相談フリ?ダイヤルに電話が殺
到してつながらなかったり、社会保険庁の年金相談窓
口に長蛇の列ができたりと、年金現場では大混乱が起
こっているようです。

確かに、自分の年金がちゃんと貰えるのか?というの
は切実な問題です。また、今貰っている年金で損をし
ていないのかというのも気になるでしょう。

ただ、年金の専門家などに言わせると、今、年金相談
に行くのは必ずしも得策ではないそうです。

一番心配なのは、大混乱の最中に年金相談に行くこと
で、さらなるミスが生じる可能性があるということ。
今までが今までですから、いくら心を入れ替えたとし
ても社会保険庁の処理能力自体が上がっているわけ
ではありません。そればかりか、人手不足でかり出さ
れている職員の中には専門外の部署の人も多いそうで
す。
さらに、15日夕方から2倍以上のブース数に増強され
た年金相談フリ?ダイヤルも、オペレータの多くは寄
せ集め人員だと言われています。

年金記録のミスは今分かっても、後で分かっても「結
果的には同じこと」。であれば、混乱が一段落してか
ら行った方が確実だし、何より無駄な時間がかかりま
せん。

また、年金記録のミスが分かっても、かならずしも貰
える年金の額が増えるわけではなく、逆に減ってしま
うケースも考えられるようです。たとえば、加給年金
を受給しているような場合、下手に昔の厚生年金の記
録ミスが見つかって厚生年金の被保険者期間が20年
を超えてしまうと、加給年金が受給できなくなってしま
います。加給年金は年額最高で398,500円も受給でき
ますから、厚生年金分が多少加算されても損になるケ
ースの方が多いそうです。逆に、過去の加給年金分を
返納する羽目にでもなったら、損得は別にしても大痛手
になることは間違いありません。

年金記録の調査が進む中で、このようなケースは少し
づつ明らかになってくるはずです。年金記録の確認は
「それからでも遅くはない」とのことです。

ちなみに、徳光和夫さん、細木数子さんなども年金ミ
スがあるそうですね。週刊誌にのっていますね。