住宅を新築・購入する際に多くの人が利用する住宅ローン。住宅ローンの金利は常に変動しているので、すでに利用している住宅ローンより金利の低い商品が、後になって登場するケースも少なくありません。このような場合に活用されるのが、住宅ローンの「借り換え」です。家計の状況に合わせて「当面の返済額を低く抑えたい」場合や、変動金利のローンを利用している人が「将来の金利変動リスクを回避したい」といった場合にも、住宅ローンの借り換えが行われます。
 ここで気になるのが、住宅ローンを借り換えた際に、すでに適用を受けている住宅ローン控除を継続して適用できるのかということです。

 これについては、国税庁がすでに取り扱いを明確にしています。それによると、住宅ローンを借り換えた場合にも、同制度を継続して適用することが可能です。ただし、新たに借り入れた住宅ローンが以前の住宅ローンを消滅させるためのものであることが明らかであり、かつ、その借入金を住宅の新築や購入、増改築のための資金に充てる場合に限られています。もちろん、同時に、「10年以上の割賦償還の方法で返済する」など、同制度の適用要件を満たしている必要があります。

 さらに国税庁は、この取り扱いについて「一度目の借換えのみに限るべきものではない」としている。つまり、一度借り換えた住宅ローンを再度借り換えた場合も、同制度を継続して適用することが可能というわけだ。