2010年度税制改正において、2012年から実施される上場株式等に係る税率の20%本則税率化にあわせて、非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得の非課税措置(いわゆる「日本版ISA」)の法制上の措置が行われました。
 しかし、2011年度税制改正では、20%本則税率化が2014年1月からの実施となったため、「日本版ISA」の導入時期も2014年1月からに延期されておりますので、ご注意ください。

 非課税対象は、上場株式等の配当及び譲渡益、非課税投資額は毎年新規投資額で100万円を上限(未使用枠は翌年以降繰越不可)、非課税投資総額は300万円(100万円×3年)、保有期間は最長10年間、途中売却は自由(ただし、売却部分の枠は再利用不可)、口座開設数は年間1人1口座(毎年異なる金融機関に口座開設可)、開設者は居住者等(20歳以上)となっております。
 配当所得では、居住者等が、金融商品取引業者等の営業所に開設した非課税口座で管理されている上場株式等(非課税口座内上場株式等)に係る配当等です。
そして、その非課税口座の開設の日の属する年の1月1日から10年以内に支払を受けるべきもの(当該金融商品取引業者がその配当等の支払い事務の取扱いをするものに限る)については、所得税及び個人住民税を課されません。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成24年5月15日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。