国税庁はこのほど、介護福祉士等から「喀痰吸引」や「経管栄養」のケアを受けた場合に、居宅サービスなどの対価として支払った金額のうちの「1割」を医療費控除の対象にして問題ないか、という厚生労働省からの照会に対し、差し支えない旨の見解を文書回答としてまとめました。

 「喀痰吸引」は、居宅サービスなどで要介護者や要支援者の心身の状況に応じた介護の一環として実施されるもので、その行為に対する料金は、居宅サービス等の費用の総額に含まれます。本来であれば、各居宅サービス等の個々の状況から対価の額を算出するべきですが、介護保険の制度上、実際に行われた喀痰吸引等の部分だけを特定して算出するのは不可能でした。
 そこで国税庁では、訪問看護のなかで喀痰吸引等に掛かる時間の標準割合を算出。具体的には、「24時間訪問看護サービス提供の在り方に関する調査研究事業報告書」のデータを用い、喀痰吸引と経管栄養に掛かる平均的な所要時間を足し(約7分)、それを訪問看護1回当たりの平均所要時間(57分)で除算しました。

 その結果、訪問看護における喀痰吸引等の所要時間の割合は「11.9%」と算出されたため、ここから喀痰吸引等に掛かる費用の割合を居宅サービス等の費用総額の1割とするのは合理的であると判断。医療費控除の対象となる金額は、居宅サービス等に要する費用に掛かる自己負担額の10分の1として取り扱うことが相当とした文書回答をまとめたものです。
<情報提供:エヌピー通信社>