震災では、いままでに経験したことがないことがたくさん起こりました。そのひとつが、ガソリンスタンドの大行列でした。
 昔からガソリンをいれさせてもらっているスタンドがあります。そこのおじちゃんとは、よくお話をします。震災後、そこのガソリンスタンドでは、毎日タンクローリーがきて、営業を続けてました。会社に来る途中、そこのガソリンスタンドの脇を通りかかると、すでに車の行列ができていて、おじちゃんいたので、よってみました。
「前日は、夕方6時にタンクローリーがきて、営業を開始し、11時過ぎまでやってた。」といってました。話している時に、赤いポリタンクをもったおじいちゃんが来て、
「自分にだけ、灯油をくれ」
と執拗に食い下がっていました。よくよく話をきいてみると、おじいちゃんのお家には、寝たきりの人がいるというので、ガソリンスタンドのおじちゃんは、
「ポリタンクに名前と電話番号かいといて。タンクローリー来たら、電話すっから。」
といって、ポリタンクを預ってました。
 落ち着いたころに、またガソリンスタンドにいってみると、おじちゃんが、
「足も腰もボロボロだよ。死ぬかと思った。でも、後から、お客様に、神様だっていわれたんだ」
とうれしそうに話していました。夜中に、ガソリンがどうしても欲しいと電話をかけてきたお医者さんなどにも対応してあげたようでした。当時はホント大変だったと思いますが、おじちゃんのその使命感は、素晴らしいと思いました。
私も、仕事にたいして、使命感をもって取り組んでいければと思いました。

AKB