今、中小企業対策として国が取り組むべき最優先課題は、中小企業のそれぞれに「経営革新」を推進させることではないでしょうか。

 経営革新とは、従来のビジネスから新たな取り組みをおこない、会社のビジネスモデルを転換したり、同じビジネスでも社内を改革することによって、収益性を高めたりする取り組みです。

 例えば、自動車の下請けとしてエンジン部品を製造している会社は、10年後同じ製造業で生き残ることは難しいと思われます。電気自動車の発達によってエンジンがなくなるからです。恐らく誰でも同じことを思ってはいますが、どうしてよいか明確に答えが無いのが現状だと思われます。しかし、自社の得意とする技術を生かせる市場に向けて、ビジネスモデルの変革に取り組まなくてはなりません。それを、支援する体制が絶対に不可欠であるといえます。

 経営革新といえば、中小企業庁が中小企業新事業活動促進法に基づき、中小企業の支援を行なってはいますが、企業自身が取り組みを行なったものに金融支援などを付加するのがメインで、革新そのものを支援するものではありません。また、経済産業省は産業クラスターと称して、中小企業の新事業に対しアドバイザーを組織したり、金融機関へのプレゼンの場を提供するなどバックアップ体制を敷いていますが、まだまだ活用は十分ではないのです。

 ぜひとも国をあげて、中小企業が経営革新に向けて利用しやすく、成果のでる支援体制を望みたいものです。それこそが、日本の経済を活性化させ、雇用を守ることに繋がると確信しています。(了)