財務省は2009年10-12月期の法人企業統計で、経常利益が前期比(7-9月期)35.2%増と3期連続で2ケタの増益になったと発表した。多くの業種で赤字に転落した08年度後半以降、一転して直近3期連続で黒字が拡大している。しかし、売上高でみると、前期比2.9%と微増にとどまっており、増益の要因は大幅なコスト削減が寄与している実態がある。前年比でみると、従業員数は1.7%減、給与は0.4%減、賞与は11.4%減となっているのをはじめ、他のコスト減らしもあり、売上原価は前年比5.9%も減少している。また、設備投資は11四半期連続でマイナスとなっており、投資に対する企業の慎重な姿勢を浮き彫りにしている。