平成19年に「地震保険料控除」が創設され3年が過ぎました。地震保険料控除は、1年間に支払った地震保険料に応じて最大5万円が所得控除されるものです。
 地震による家屋の倒壊はもちろん、地震によって発生した火災で家が焼失してしまった場合など、保険会社は多様なケースをカバーするものを多数登場させ、保険商品としてだいぶ浸透してきたところです。

 ところで、自営業の人などは、保険の対象にしている家屋が居住用と事業用両方の役割を果たしているもの、いわゆる「店舗併用住宅」というケースがあります。
 地震保険料控除が対象とする家屋は、「自己もしくは自己と生計を一にする配偶者そのほかの親族が所有している家屋」であり、「常時その居住の用に供するもの」です。
 つまり、店舗併用住宅の場合、地震保険料控除の対象は居住用の部分に対して支払った金額のみになります。具体的には、「家屋の総床面積÷居住用部分の床面積」の割合を求めて按分計算することになります。

 しかし、ほとんどが居住用という場合には、「ちょっとだけオマケ」をしてくれる特例があります。
その家屋の全体のおおむね90%以上を居住用という場合には、その家屋について支払った地震保険料の全額を居住用資産に係る地震保険料の金額として差し支えない、というもの。ほんの一部分が店舗という人には嬉しい措置です。
 地震保険料控除を受けるには、確定申告書に地震保険料控除に関する事項を記載し、支払金額や控除を受けられることを証明する書類を添付するか、申告の際に提示します。ただし、年末調整で控除された人は確定申告の必要はありません。
<情報提供:エヌピー通信社>