(前編からのつづき)

1.税理士は何をする人か?
 税理士法第1条において、税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命としている人をいいます。

2.税理士は何をしている人か?
 税理士法第2条で、税理士は、他人の求めに応じ、租税に関し、次の業務を行う人としています。
 (1)税務代理(税務申告を代理・代行すること)
 (2)税務書類の作成(申告書、申請書等を作成すること)
 (3)税務相談(税金の計算についての相談に応ずること)
 そして、これらの業務に付随して、
 (4)財務書類の作成(貸借対照表・損益計算書等の作成)
 (5)会計帳簿の記帳の代行(総勘定元帳・試算表等の作成)
 (6)その他財務に関する事務 を業務としている人が、税理士です。

 これらの業務は税理士でなければ、たとえ無報酬であっても行えないものです。 
 また、会計業務は、付随業務とされており、資格がなくてもできますが、現実的には会計処理の多くに税務の判断がつきものですから、厳密な区分は難しいと思います。
 最近はソフトが普及し、税額計算も以前に比べて大変楽になりました。さほど専門的な知識がなくても簡単に申告書などが作成できます。
 しかし問題は、仮にあなたがご自分のソフトを使って他人の税務申告書を作り、たとえ無報酬だとしても税理士法違反になりますので、十分ご注意ください。