(「身の丈を維持する経営 その1」より続く)

 会社を永続させるには、環境変化を捉え、それに対応しなければなりません。変化に対応するために必要なことの1つ目は、会社を常日頃から新しいことに挑戦する風土にしておくことです。そして2つ目はその挑戦が致命傷にならないよう、大きなリスクをとらないことです。安易に大きな設備や新規事業に投資をするなど、いきなり大きく動かず、最小限のダメージの範囲内で挑戦すること。そして、この挑戦を繰り返すことです。
 大きなリスクはとらず、許容できる小さなリスクに継続して挑戦する風土構築が大切なのです。

 塩野香料は、4代目が創業当時の和漢薬から香料へ、さらに6代目が香料から呈味香料へ転換し、時代の環境の変化に遅れることなく商売の土壌を変化させてきている企業です。
 「会社は大きくするな。200~300人で長く続けろ」は6代目の塩野太郎の言葉です。
身の丈とは、他人のことは関係なく、尺度は常に自分であることです。また、身の丈は、維持する努力をしないと縮むものです。しっかりとした自分軸を持ち、縮まないように挑戦を続けなければ長く会社を続けることはできません。

 「身の丈を維持する経営」が200年企業を作りだしているのです。(了)

(記事提供者:アタックス 森 治幸)