相続税額から一定額を差し引く未成年者控除については、控除額が長年にわたって据え置かれてきたこともあり、2011年度税制改正案において基礎控除等の引き上げなどに伴い、引き上げられる予定(2011年度税制改正案は現在、国会において審議中)となっております。

 相続や遺贈により財産を取得した人のうちに未成年者がいる場合、その未成年者の年齢に応じて計算した金額を控除した金額をもって、未成年者の相続税額を計算します。
 その適用要件として、
 ①居住無制限納税義務者及び非居住無制限納税義務者であること
 ②被相続人の法定相続人であること
 ③20歳未満の者であること とされております。
 控除額の計算は、(20歳-相続開始時の年齢)×6万円=未成年者控除額でしたが、2011年度改正において、この「6万円」が「10万円」に引き上げられます。
 なお、控除額の年数の計算をする場合、その年数が1年未満の端数があるときは、1年として計算します。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年6月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。