会社が従業員に給与や賞与を支払う際、給与等から源泉所得税を源泉徴収して従業員に代わって納付しますが、源泉徴収する税額は、その支払いの都度、「給与所得の源泉徴収税額表」を使って求めます。
 この税額表には、「月額表」、「日額表」、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の3種類あります。

 月額表は、給与の支払い形態によって甲欄、乙欄、丙欄(日額表のみ)を使用しますが、その適用誤りによるミスが意外と多いです。
 うっかりしたミスでも、源泉徴収漏れや、納付が1日でも遅れますと、不納付加算税や延滞税などの余分な税金を会社が納めなければならないことになりますので、ご注意ください。

 適用区分ですが、「給与所得者の扶養控除等申告書」が提出されている場合には「甲欄」、提出がない場合には「乙欄」で税額を求めます。
「丙欄」は、「日額表」だけにあり、日雇いの人や短期雇い入れるアルバイトなどに一定の給与を支払う場合に使います。
 とくに源泉徴収漏れが多いのは、パートやアルバイトなど正社員以外の人に給与を支払うケースです。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成24年7月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。