経団連は会員企業の採用活動の自主ルールを定めた「倫理憲章」を見直し、大学生の就職活動の解禁を大学3年生の3月に繰り下げることを決めました。2016年4月入社の採用から適用するとしています。現在は3年生の12月から企業説明会やエントリーの受け付けなどをはじめるとされていましたが、さらに3ヵ月後になることとなりました。

 中小企業における今までの新卒採用活動は、大手企業が内定を出したあとに、本格的にスタートさせていましたが、これからは採用開始時期を今までより早めたり、採用担当者自らが大学を訪問し積極的にPRして学内セミナーを行える環境を整えるなど、より学生との接点を増やす対策を行う必要があるでしょう。

 人材情報提供会社アイデムは、自分自身をアピールしたい学生と、求める人材を一本釣りしたい企業をマッチさせるサイト「JOBRASS新卒」を提供しています。このサイトでは、逆指名されたい学生が、「就活プロフィール」に資格やスキル、志望する業界やその理由、希望条件を書込み、顔写真を貼って登録します。企業から注目して欲しい学生は、自分の強みや魅力をよりアピールするために、自分の研究成果や論文をアップロードすることも可能です。このようなサイトを中小企業が活用することで、今まで会えなかった学生と出会う機会も増え、自社のPRを対個人に向けて行うことが可能となります。

 この機会に採用活動について改めて見直してみてはいかがでしょうか?自社にあった個性・特性を持つ学生と出会える機会が増えるかもしれません。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)