国税庁



 国税庁は、2012年度相続税の物納申請状況等を公表しました。
 それによりますと、2013年3月までの1年間の物納申請件数は209件で、前年度比42.6%減、金額では87億円で同71.9%減の大幅減少となり、件数、金額ともに3年連続の減少となりました。
 物納申請件数は、バブル崩壊後の1990年度以降、地価の下落や土地取引の停滞などを反映して著しく増加しました。

 それまで年間400~500件程度に過ぎなかったものが、バブル期の地価急騰及びその後の地価急落で、路線価が地価を上回る逆転現象が起こり、土地取引の減少から土地を売ろうにも売れず、1990年度に1,238件、1991年度に3,871件、そして1992年度には1万2千件台まで急増しました。

 その後は、事前に相続税額を試算して納税準備をするなど相続開始前から納税対策を行う納税者が増えたものとみられ、1999年度以降は年々減少しております。
 2012年度も3年連続の減少となっており、ここ6年間は1989年度(515件)以来の1千件割れが続いております。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成25年8月21日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。