「損失額が売上比-5%」「月末預金残高が日商の1日分程度」と財務内容が厳しく担保も

ないために顧問税理士から『融資は受けられないだろう』と言われていた

社長がいらっしゃいました。

社長も弱気になっていましたが、新しく顧問になった私が『あきらめてはいけない』と

強く励ましたこともあり改めて融資の申込みに挑戦することになりました。


融資の申込みには銀行の面談がつきものです。早速、対策を実行しました。


まずは、社長に「業績悪化の原因分析」や「業績回復の具体策」を説明する

練習をしていただきました。

慣れない話しに社長も悪戦苦闘していましたが、ご自身でノートをとりながら

何度も練習するうちに自分の言葉で自社の経営について話せるようになりました。

さらに、単価・客数・日数や従業員数などについて社長と議論を重ね

年間の経営目標数値を設定しました。

最後に話の内容を私がA4用紙5枚程度の資料にまとめました。

スケールは小さいですが社長の思いがこもった立派な「事業計画書」の完成です。

銀行との面談には原則、税理士が同席できませんが

「事業計画書」を持参すれば細かい数字に対する質問も怖くありません。

社長は自信を持って面談にのぞみました。


…面談から1週間。社長からご連絡をいただきました。

申込に対して満額回答が得られたとのことでした。

社長の熱意が伝わったのが第一の勝因ですが

「事業計画書」の存在も大きかったと思います。

社長も大変喜んでいました。


しかし、本当の勝負はこれからです。

今後は「事業計画書」とおりに実績が進捗しているのか毎月経営数字を検証し

目標達成に向けて社長と一緒に経営改善に取り組んでいきたいと思います。