最近はすっかり肩身の狭い「モーレツ社員」。

流行語になった1960年代、競馬の世界にも

1頭の「モーレツホース」がいました。


その名は「タケシバオー」。

マイナー血統ながら

距離・馬場不問で勝ちまくり、

当時は珍しい海外遠征を2度も敢行。

中央競馬で初めて1億円を稼いで

「野武士」「怪物」と呼ばれました。


それから半世紀経った今年2月。

「タケシバオー」を生産した名門牧場で

痛ましい事件が起こりました。


デビュー前の1歳馬2頭が猟銃で射殺。

逮捕されたのは牧場の経営者でした。

資金繰りが厳しかったようで

保険金目当ての犯行とも言われています。


事件を起こした経営者に

有罪判決が言い渡された翌日。

「ブレスジャーニー」という馬が

メインレースを勝ちました。

勝馬を生産したのはあの名門牧場。

不思議なめぐり合わせとなりました。



「ブレスジャーニー」はこのあと、

GI朝日杯も視野に入っているようです。

朝日杯は「タケシバオー」が49年前に勝ったレース。

ふたたび祝福となるでしょうか。