船頭多くしt船山に登る。昔からよく言われていることですが、簡単に言い換えますと親分は1人でよいということでしょうか。
 関係先でいくつか共同代表取締役の制度を導入した会社がありましたが、結果的にうまく行った会社は皆無でした。うまく行ったとは、会社経営が上手く運営されたという意味ではなくて共同代表に名を連ねている者どうしの仲がうまく行ったという意味です。最終的には力の有る者が会社に残り、もう一方は会社を去ってゆくというのが得られた経験則でした。
 同様の事が事業承継にも当てはまる気がします。小さいときは中が良かった兄弟も、いざ親の事業を承継する際には争う場面を結構見受けます。独身の頃はまだよいのですが、それぞれが結婚した場合には提灯持ちが加わって争いに拍車がかかってきます。生存競争という野生の動物世界で言われる言葉が人間世界にも当てはまるようです。
 事業の継続を願う親はもう一つ会社を設立するなどして、兄弟がそれぞれ生業を持つよう気を配ることが大事かもしれません。
 相続税などに頭を悩ますのではなくてです。