税理士会の標準報酬規定が撤廃されてどの位でしょうか。凡そ10年近いと思います。独立開業して15年程ですが、その間に税理士として活動を行なっていて報酬が上向いたという実感はないです。
もちろん、狭い事務所にて自分1人で開業した当初から比べますと、現在は事務所も広くなり職員も抱えていますから事務所全体の売上高が増加しているのは事実です。それでも個々の関係先から受取る報酬は平均してみると減少傾向にあるというのが実感です。
その理由は色々と考えられるのですが、まず第一は事務所間の過当競争でしょう。古くから開業されている先生方は事務所を手広くし職員を抱えておられますから、中々廃業されません。自分自身の生活というよりは事務所関係者の生活保護のためですね。他方で毎年開業する事務所が出てきますから自ずと事務所の数が増え過当競争となるわけです。
最近はHPなどを見て会計事務所を決める新規設立の会社が増えてきましたから、会計事務所間の報酬を比較する方が多くなってきました。当事務所にもたまに、もう少し報酬を低くしてくれたら、などという問合せが来ますが、そこは自分自身のプライドと生活保全を考えてお断りすることにしています。