今月は経理の基本であり、大切な現金の管理についてのお話です。
現金は何の証拠も痕跡も残さない唯一の科目です。
売掛金や在庫は様々な原始資料があります。
現金勘定だけは,過不足があっても後では追えない唯一の科目です。
現金を使っての脱税,不正が多いことは追えないことから生起します。
ですから,経理の基本は現金管理なのです。
現金をしっかり管理できている会社は経理が確立していると言ってもいいでしょう。
現金小売り・飲食業等、現金を販売の現場で直接あつかう業種の経理は現金管理が8割方を占めています。
現金管理のコツはレジや金庫の中に
?簿外現金をつくらないこと
?現金を毎日帰宅時に数え,現金出納帳や営業日報と実査照合する習慣を会社につくること
?手許に多額の現金を置かないこと(銀行への預け入れ及び小口現金勘定の利用など)
マイナス現金になったり,現金実査のない会社は経費が抜けて、会社の税負担が増え,売上の除外をしていると思われたり,税務調査が厳しくなることもあります。
経理は現金で始まり現金で終わることを肝に銘じ,取り組んでいくといいでしょう。
(2007年6月 『CLUE』 より一部改筆)