財務省



(前編からのつづき)

 反則調査とは、輸入事後調査とは別に、不正な手段により故意に関税・消費税を免れた納税義務者(輸入者)に対して、不足税額を課す他に、反社会的行為に対して刑事責任を追及するため、犯罪捜査に準ずる方法でその事実の解明を行う調査をいいます。
 関税・消費税のほ脱事犯に係る反則調査は、大口・悪質な脱税者の刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正かつ公平な課税を実現するという重要な使命を担っております。
 
 ほ脱の事例としては、チリから冷凍豚肉を輸入するにあたり、実際の取引価格よりも高価に偽って申告し、関税約45億4,000万円を不正に免れていた事例が報告されております。
 その他、中国からこんにゃく粉を輸入するにあたり、品名・数量を偽って、関税約4,500万円を免れようとしていたケースも報告されております。
 消費税関係では、香港及びオーストラリアから帰国する際に、金地金を税関に無申告で携帯輸入して、消費税約1億5,700万円を免れていたケースも報告されております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年2月4日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。