日本税理士会連合会



 日本税理士会連合会は、2011年度税制改正建議書を決定いたしました。
 それによりますと、税務に関する専門家として納税者の立場に立ち、税制に対する5つの視点、税制建議項目、中長期的な視点からの検討項目となっています。

 5つの視点として、
 ①公平な税負担
 ②理解と納得のできる税制
 ③必要最小限の事務負担
 ④次代に適合する税制
 ⑤透明な税務行政を掲げています。

 税制改正建議項目(所得税関係の要望)として、
 ①給与所得者に対する課税のあり方を見直す(高額給与所得者の給与所得控除について、一定限度額を定める。給与所得者に対する課税については、年末調整と確定申告との選択性とする。特定支出控除を拡充し給与所得者が確定申告を行う機会を増やす)
 ②所得控除を整理・簡素化する
 ③不動産所得に係る損益通産を制限する特例措置は、早急に廃止する
 ④土地建物等の譲渡損益の課税方式を累進税率による「所有期間を考慮したN分N乗方式」とし、他の所得との損益通算及び譲渡損失の繰越控除を認める
 ⑤退職所得に関して退職所得控除及び2分の1課税方式を見直すことを掲げています。

(中編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年8月31日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、会計、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。