欠損金の繰戻し還付とは、青色申告書である確定申告書を提出する事業年度に欠損金額が生じた場合(以下、この事業年度を「欠損事業年度」といいます。)において、その欠損金額をその事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度(以下「還付所得事業年度」といいます。)に繰り戻して法人税額の還付を請求できるというものです。

 なお、適用要件として、次の要件をすべて満たさなければなりませんので、適用を検討されます方は、くれぐれもご注意ください。
 ①還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度までの各事業年度について連続して青色申告書である確定申告書を提出していること
 ②欠損事業年度の青色申告書である確定申告書をその提出期限までに提出していること
 ③上記②の確定申告書と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出すること

 また、計算式は、
還付請求できる金額=還付所得事業年度の法人税額×欠損事業年度の欠損金額/還付所得事業年度の法人税額となります。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年9月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。