損害保険協会は、2012年度税制改正要望を公表した旨の報道がありました。
 それによりますと、重点要望項目として、受取配当等に係る二重課税を排除するため、受取配当等の益金不算入制度において、連結法人株式等、完全子法人株式等及び関係法人株式等のいずれにも該当しない株式等に係る益金不算入割合を引き上げること(現行50%のところ100%へ引き上げ)を要望しております。

 法人が受け取る株式等の配当金(受取配当)には、配当を受け取る法人において、既に法人税が課税されているため、「二重課税の排除」を目的とした「受取配当等の益金不算入制度」の仕組みが設けられております。
 しかし、2002年度改正によって、連結納税制度導入に伴う財源措置の一つとして縮減が行われ、負債利子控除の対象外でした特定利子制度が廃止されるとともに、益金不算入割合が80%から50%に引き下げられており、損害保険協会では益金不算入割合の早急な是正を求めております。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年10月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。