「結局“人づくり”なんだよ・・・」、経営の問題を社長と語るとき、必ずと言っていいほど口を突いて出てくるのがこの言葉です。

 企業が成長するためには、社員に対する教育投資が欠かせないことは誰もが認識しています。とりわけ、現在の閉塞した経営環境を突破する力量を持った、逞しい次世代人材を育成することが、経営の最も重要なテーマと言ってもいいでしょう。

 一般的に企業で行われている教育は、階層別研修、専門別研修が最も多く、様々な教育手法が開発され企業に導入されています。その中で、三菱電機の“年齢別研修40歳・25歳向け追加“についての新聞報道が目を引きました。従来から導入されている30歳向け研修に加え、40歳には、後輩への指導力強化として、自らの成長のきっかけとなった出来事を振り返って、後輩への関わり方を学びます。更に安全衛生・品質管理も盛り込まれます。また25歳向けには、企業倫理や、個人情報保護、経理などの基礎知識、ビジネスマナーや文書作成、プレゼンテーション技術などの知識を学ぶとあります。

 “年齢別研修”というのは聞き慣れないかもしれませんが、長年、企業の人材育成に携わってきた者として感じたことは、従来の階層別、専門別の教育に加えて、今回の記事にある“年齢別教育”が今後益々重要になってくるのではないかということです。(つづく)

(記事提供者:アタックス 北村 信貴子)