(「みんなで海外への橋頭堡を! その1」より続く)

 しかしながら、小さな個が単独で進出するよりも、同じ志をもった企業が、各々の経験や英知をあわせ、現地での橋頭堡を築いていくことは意義が深いことです。

 ただ、ここで注意すべきことは、この集団進出はあくまでも短期的なものでなくてはならないということです。なぜなら、集団進出が日本社会の延長になってしまっては、海外進出を成功させることは難しくなるからです。

 海外に進出した企業が成功するためのキーワードは、現地化です。少なくとも現地の従業員がサポートできるような会社でなければ、事業の継続性を守ることはできません。そのためには、彼ら異文化との交流を深めて、そして日本の尺度で物事を考えないことです。そういう意味で、ある局面では脱日本村を志向しないといけないかもしれません。重要なのは、自分たちが、その土地に根をはって事業展開をしていく覚悟が必要だということです。

 ここ1年間で、イスラエル、中近東諸国、中国、アセアン諸国を訪問する機会がありました。どの国でも日本では感じられないパワーを実感できました(ある意味では緊張感ともいいます)。がんばれ、日本。(了)

(記事提供者:アタックス 林 公一)