景気回復を示す数値が多く報じられるなか、回復基調の一服感を示すデータもあります。内閣府が発表した7月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、現状判断指数は52.3で、前月と比べると0.7ポイント低下しています。悪化は4カ月連続で、高額品販売の伸びに一服感が出ているといえます。

 また、6月の景気動向指数(CI:景気の現状を示す一致指数)は、前月に比べて0.5ポイント低い105.5となっています。ただし、2010年、このCIの値は100でした。そこから比べると現在のポイントは高い水準にあるといえます。

 実際に、景気回復の代表的な指標である、マンションの販売量は増加の傾向にあります。7月、首都圏のマンションは前年同月比で31.6%と大幅に販売量が増えました。同様に、新築物件発売戸数(首都圏)も、今年は6年ぶりの高水準となる見通しです。

 ほかにも、国内旅行が帰省を上回るといった、人々の生活に余裕がでてきたことを示すデータも生じています。また、全国百貨店の売上高では、6月に7.2%増と15年ぶりの高い伸び率を記録しました。こうした堅調に伸びをみせる個人消費について、甘利明経済再生担当相は、「消費が先導するという極めていいパターンで景気回復が進んでいる」とコメントしています。

 これらの指標や事象を総括すると、景気の上昇傾向を示すものが少なくないことがわかります。ただし、消費税増税といった景気を冷やしかねない材料が控えていることや、ユーロ不安、インドルピーの急落など、グローバル経済全体に関する不安も残っています。今後の動向から目が離せないのが現状です。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)