売り場やテレビなどで、どうも気になると思わせるようなパッケージデザインに出会ったことはありませんか。そのような印象に残る、購買意欲がそそられるようなネーミングやパッケージデザインには、共通点があります。

 商品の開発は、機能性や利便性を追求することがすべてではありません。ネーミングやパッケージで印象付けられたイメージも重要な要素です。

 ネーミングやパッケージデザインを考えるときには、普通最初に商品の分析から始めます。①商品の特徴は何か、②ターゲットはどこか、を絞ることがマーケティング上重要です。対象とする年齢によって、好みの色やデザインが違います。シニア層、キャリアウーマン、主婦層、若年層などによって、中心となる価格帯も違います。そして、パッケージにも、商品の顧客層に合わせたネーミングやデザインが求められるのです。このように開発コンセプトを明確にしないと、沢山の商品の中に埋もれてしまいます。曖昧な表現では伝わるものも伝わってきません。何を伝えたいのかを明確に表現することです。

 ただし、あまりに商品に思い入れがあって、シンプルさに欠けたデザインや説明的なネーミングは、逆に何を伝えたいのか分からず、消費者の心を遠ざけてしまいます。多くの場合、消費者は一瞬で判断してしまいます。何よりシンプルで分かり易いデザインとネーミングを心がけることが重要です。(つづく)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)