◆有能な中途採用社員を求める場合は、実績を尋ねよ
 腕のいい鰯の漁師は、水槽の中にナマズを入れておくそうである。ナマズに鰯が緊張して、港までぴんぴんしていて、取り引き値がいいというから、なかなかの知恵だ。
 有能な中途採用社員を、過去の習慣に惰性的に慣れている古い社員の中に加えるのも、組織にほどよい緊張感を与え、一種のナマズ効果が期待できる。
 さて、有能な社員を中途採用するときは面接で、ぜひ質問したいことがある。
 ?「過去の仕事で、これは自分の実績だ、と思うことを聞かせてください」
 ?「前の会社を辞めた主な理由は、何ですか?」
 ?「学生時代にやったアルバイトは、何をしましたか?」
 ?「最近読んだ本で、よかったと思う本は?」
 ?「何年間も長いこと続けていることが、何かありますか?」
 ?「いつも、ご両親に感謝していることは?」
 ものの30歳にもなれば、?の質問で少しはましな実績があるはず。うやむやな者は採用しないがいい。?で、転職の健康度や建設的な意識がわかる。?で、きびしいバイトを継続した者には、忍耐力のある者が多い。?で、知的な好奇心が大づかみでわかる。?で、関心の持ち方や持久力がわかる。?で、人間性を構成した生い立ちがわかる。