「相続税は増税(一般層への課税拡充)」「贈与税は減税(生前贈与の促進)」の傾向が顕著です。今回は相続税の改正案をご紹介。

【相続税の基礎控除】
遺産が基礎控除以下の場合、相続税は非課税となります。
 現 行 5000万円+1000万円×法定相続人の数
 改正案 3000万円+600万円×法定相続人の数

【死亡保険金に係る非課税限度】
相続人が取得した保険金は「生活保障」の性格があるため非課税枠が設けられています。
 現 行 500万円×法定相続人の数
 改正案 500万円×法定相続人(未成年者、障害者又は相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者に限ります。)の数
死亡退職手当金等の非課税金額は従前通り(500万円×法定相続人の数)のようです。

【相続税の税率構造】
遺産から基礎控除をマイナスした金額に応じて税率を乗じ相続税を求めます。
 現 行 1億超の遺産の税率(40・50%の2区分)
     ex)最高税率50%は、財産3億円超の部分
 改正案 1億超の遺産の税率(40・45・50・55%の4区分)
     ex)最高税率55%は、財産6億円超の部分

【未成年者控除】
20歳未満の方の相続税からマイナスします。
 現 行 20 歳までの1年につき6万円
 改正案 20 歳までの1年につき10 万円

【障害者控除】
障害をお持ちの方の相続税からマイナスします。
 現 行 85 歳までの1年につき6万円(特別障害者については12 万円)
 改正案 85 歳までの1年につき10 万円(特別障害者については20 万円)

上記案は、今春に改正される予定です。
我々の業界上、税法は「生き物」。内容が全く変わらないことはまずありません。
毎年内容が変わったり、改正案の内容すべてが通らない可能性も否定できません。
現時点では参考程度にご参照ください。

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(まつうら税理士事務所)