今日、「税を考える週間」税務相談の担当で、10:30~16:30の時間、イオン高松1Fサンセットコートで相談を受けました。外国証拠金取引(FX)に関する質問が多かったので、税務の取扱いをまとめてみました。

<「くりっく365」(取引所FX取引)と店頭取引(非取引所FX取引)における税制の違いについて>

店頭FX取引の利益は雑所得に区分されています。年間の利益が20万円を超えると申告と納税の義務が生じます。店頭取引の場合は総合課税(税率は所得により変動、最高税率50%)となり、最高50%にもなります。損失発生時の他の先物取引との損益通算は不可能ですし、損失の繰越も不可能 です。

「くりっく365」は、雑所得として、申告分離課税で一律20%(所得税15% 住民税5%)の税率で課税され、株価指数先物取引や商品先物取引など、他の取引所の先物取引と損益通算も可能です。さらに、確定申告をした年に控除しきりない損失については、翌年から3年間にわたり申告分離課税となる先物取引に係る雑所得等の金額から繰越控除を受けることができます。
 これは、取引所取引である「くりっく365」だけの優遇です。

<FXにかかる経費とは?>

1.FX関連書籍や情報収集
FXや投資関連の書籍などの購入代金は、必要経費として計上可能です。
雑誌等を買われる方は、必ずレシートもしくは領収書を書店でもらい、保管しておくように心がけましょう。ネットで購入した書籍も経費として認められています。振込などの場合は、振込依頼書の控えが「領収書」の代わりとなります。

2.FXセミナー参加費
FXの経費としてセミナー参加費などが挙げられます。FX会社が主催するセミナーに参加した場合なども必ず領収書をもらいましょう!セミナー参加に付随して発生する交通費や宿泊費も経費となります。交通機関を利用した場合も忘れず領収書をもらうようにしましょう。年間で考えると結構大きな金額になります。

3.パソコン購入代金
FX経費としてパソコン購入代金は、サラリーマンや主婦の方などは購入金額の100%認められるわけではありません。なぜならFXトレード、FX取引だけにパソコンを使用する人はいないでしょう。 つまり全額経費として認められる可能性は低いのですが、購入金額の一部は認められます。ただし、専業トレーダーなどFX取引を事業としてパソコンを使用する場合は、経費として認められる可能性が高いでしょう。
またモニターなどの付属品などであれば全額認められるケースもあるようです。

経費が認められる基準として「FXのために購入した物品・サービスか?」というのが目安になります。FX専用ではなく、共用している場合などは認められないこともあります。

詳細は確定申告時に、税務署職員に聞いてみるのがいいでしょう。その他にも経費と認められるものはあります。
・入出金に関する振込手数料
・筆記用具・プリンタ用紙・インクなどの消耗品
・新聞代、関連雑誌代などの図書費
・電話代、プロバイダ使用料、切手代などの通信費