久しぶりに税務について記載したいと思います。
気になる税務調査に絡めて記載していきましょう!

飲食業界の税務ポイント

――飲食業の税務調査は?

飲食店は基本的には現金商売ですから、税務調査では、売上の計上漏れがないかどうかが最も主要なテーマとしてチェックされることとなります。そのため、事前通知なしに、朝一に、お店もしくは個人事業であれば自宅に訪れます。店の現金がどれだけあるか・現金と帳簿があっているか確認することが主目的であるため、お店が休日である次の日は避け、売上が多い曜日(例えば土日)の次の日の調査が多いように思われます。税務調査が入った場合、慌てて対応することのないよう、税理士にまずは連絡し、後日の対応に備えましょう。


――飲食業の税務ポイントは?

①上記に記載しましたように、現金商売ですから、売上の計上漏れが一番のチェックポイントです。わざと売上を抜いていないか、過少に申告していないかといった点には十分注意を払いましょう。管理方法として、現金残高については、毎日、必ず日報や現金出納帳とチェックするように心がけましょう。一日の現金を、夜間金庫ないし翌日に銀行へ預けるようにして、通帳を通じて一日の売上が分かるようにしておくといったケースも多いです。また、カード売上についても半月ないし1カ月遅れでカード明細が届くため、この場合は、決算末では売掛金として売上を計上するよう注意しましょう。領収証についても、連番が入ったものを使用し、書損じ分も含め、その控えは全て保管するようにしておきましょう。ページが飛んだりしていると、調査官にあらぬ疑いを持たれることとなりますので、注意しましょう。

②まかないについても注意しましょう。飲食店であれば、お昼や休憩時間に、自らのお店の材料や商品を用いて、食事することがあるかと思います。これも、お店の売上として計上していかなければいけません。税務的には、これを自家消費と呼んでいます。

③決算末では在庫の計上を行う必要があります。お店の規模によっては、毎月の棚卸までは必要ないかと思いますが、最低限、決算末・年度末ではお店に残っている材料や商品が、金額にしてどれだけ残っているかカウントして、その金額を在庫として計上しなければいけません。お店によっては、在庫点数が多いところもあると思いますので、在庫の棚卸を行う時間を、あらかじめ確保するようにしておきましょう。


山田会計事務所 【公認会計士・税理士/岐阜県岐阜市】