税理士は国民から国家財政を支える申告納税制度の発展を願われて設けられた社会的制度であります。税理士の役割は課税する国と納税者・国民との間で「一円の不足もなく、一円の納め過ぎもない」公正な納税を実現することであります。納税は日本国の国家財政の基盤であり、税理士は依頼主の納税でき得る健全経営の維持について助言する立場にあります。


(現状は)

 私は17歳の時からこれまで45年間、税理士業務に従事してきました。年々赤字企業が増えています。長野県では、80%赤字、10%が赤字ギリギリ、10%が黒字であると云われています。世界経済では、いまギリシャに続きイタリアでも財政破綻の危険が高まっており、世界規模の不況が懸念されています。世界中でこれまでのパラダイムを変えなければならない時を迎えています。納税を実現させるためにある税理士制度下で、税理士は社会発展に、国民の生活基盤を守るために行動を起こすべきと沸々とした思いが起き、「今やらなくて何時やるのか」と私に行動を促しています。


(障害となるもの)

 日本は欧米列国の世界制覇に異を唱え一世紀以上闘って来ましたが、先の大戦で敗れ、国土は焦土と化しましたが。国民の勤勉さだけを基にして、政官民一体となり奇跡の復興を成し遂げ現在に至りました。しかしながら、いま新たな激変期を迎えるとその成功意識が厄となっています。国民に依頼心がはびこり、自立心が萎えています。


(不況に立ち向かう)

 不況に負けない強い経営体質は、歌にある通り「つらくとも負けないこと、逃げないこと、投げ出さないこと、信じること」につきます。日々の努力を積み重ね、絶対量と差別化できる質を求め続けなければなりません。


(私の経験)

 私は父親から年商の二倍の債務を解消する使命をもって事業承継しました。経済が下降気味でお客さまが減少する中、2年間で黒字経営体質転換させ、6年でスタッフを3倍にし、当初債務を1/4に減らすことが出来ています。他人にもの申すには、自分自身が行動見本にならなければ説得力がないとの思いで事務所の再生を果たしました。


(セミナーの開催)

 経営改善のワンポイントアドバイスでなく、具体的な「黒字決算のアドバイス」「経営計画書作成のアドバイス」行い、黒字経営体質への転換を体系的に理解が得られることを目的として、昨年11月より、士業とベンダー各位に集まって頂き研修集団「信州を元気にする会」を立ち上げ、「中小企業の生き残りをかけた経営力育成実践講座」を月一回開催しています。このセミナー継続には苦労が多いのですが、社会を変える運動だと言い聞かせています。


(経営改善のポイント)

 経営環境の変化に立ち向かうには、日常業務の見直しが必要です。「仕事と作業」「目的と手段」を分け、稼げる仕事を多くすることで、業績を好転することができます。従来業務の延長線でなく、限界まで効率を高め、作業をITに任せ、大空に舞う飛行機のように多くの経営数値を計器板から読み取るIT経営を目指さなければなりません。成り行きでは明日はありません。


(リーダーの統率力)

 体質転換は容易ではありません。生き残るには時代に合わせることが求められ、社長は「リストラ」「営業拠点の撤退」など悲しさと寂しさを乗り越え、時には従業員・お客さまのうらみを買うこともあります。特に、中小企業では親類縁者に退職を求める場面があります。一族の長として耐え難い苦痛を乗り越え、職場を守る強い信念を求められます。


(商売はお客さまのため)

 商売はお客さまのために日々役立つ商品・サービスをお届けすることにあります。お客さまから選ばれるには日々お客さまの満足を求め続けることが必要であります。お客さまの信頼を得られれば事業は発展し「百年企業」として地位を得られます。そのためには、自身がガラス張りの経営を行い、従業員・お客さまから支えられる基盤を作らなければなりません。



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