患者さんになれない、ならない方達は
歯科医療の進化を知りません


内覧会の終了後にご見学者の方々の感想の集計をするのですが、全国のどんな地域の内覧会でも、最も良かった項目の上位に必ずランクインするのが、医療設備に関連する事柄です。

「見たこともない最新の医療設備にびっくりした」
「歯科医療に対するイメージが変わった」
「知らない器械がたくさんあり、高度な治療が受けられそうです」
「歯科医療機器も格段に進化していると感じた」
「医療の力はやっぱりすごい。診てもらいたい」
上記は内覧会に訪れた方々からよく耳にする生のお声や感想(アンケート)によく書かれている文章です。

少し補足をいたしますと、一般の方々は今まで見たことの無い医療機器は=最新の医療機器と認識されます。
医療機器が上位にランクイン?なぜ?と思われた方も多くいらっしゃるでしょうか。
でも少し考えていただければお分かりいただけると思います。
あくまでまだ治療を受けられたわけではない、患者さんではない方々ですから、当然実際に治療や歯石取りを受けた感想は出てきません。

さらに、内覧会の見学者の皆さまは一般の方々ですから、今まで見たこともない医療機器を見て何と感じていらっしゃるかと申しますと、最新の医療機器を使いこなせる最新の治療が出来るドクターがこの歯科医院には居るのだと認識をされるのです。

元々、歯科を苦手とされている方々は、歯科医院や歯科医療に対しての偏見や先入観、そして過去の(嫌な思いをした)記憶が歯科医院から足を遠ざけている理由です。
ですが、歯科医院はやはり医療機関なんだと、最終的に患者さんご自身が一番認識してみえる以上は、医療機関として、いかに質が高そうだ!と感じていただけるか・・です。
歯科医院に来院される第一の選択理由に、その歯科医院で受けられるであろう医療の質の高さを期待して、と言われます。それを証明するかのように、内覧会での感想に繋がっています。
 
それでは、その最新の医療機器とは何を指すのでしょうか?
やはり、高額の医療機器なのでしょうか?
答えはNO!です。
見学者さんの反応は、必ずしも医療機器の金額に比例する訳ではございません。
何百万の大型医療機器よりも、どこの歯科医院さんにもあるような、数万円・数十万円の小器械の方が、反応が良かったケースは決して珍しくございません。その方が多いくらいなのです。

またまたなぜ?と思われた方もいらっしゃるでしょうか。当たり前のことですが、内覧会の見学者は医療機器を購入し、使用する方々ではありませんから、金額には元々興味、がございません。興味、関心があるのは、この医療機器を患者として来院した時に、どのように検診や治療で使われるのか、です。それによって、いかに苦痛なく、確実に検査や治療をしてもらえそうか・・です。

だからこそ、小器械でも患者さんにとってどのような機能や効果があるのかをお伝えするだけで、「今まで歯科医院で器械の説明を受けた事は全く無いが、こんな医療機器があるなら安心て来院できる」や「普段説明されない医療機器の事まできちんと説明してくれる歯科医院で信頼できる」に繋がるのです。ちなみに、専門用語の説明は不要です。

歯科業界の常識や感覚では、本当の意味での最先端の高額な医療機器をアピールしがちですが、それも大事ですが、どこの歯科医院にでもあるような、小型の器械にもぜひスポットライトを当ててあげてください。
当然過ぎて見落としていることですが、一般の方は、その“どこの歯科医院にもあるもの”が何か・・・さえ知らないのですから。
これは、子供だましをして下さい、と言っているのではありません。普段見落としている、見過ごしている小さなことが、実は患者さんに、信頼して、安心してご来院いただけることにも大きく繋がっていることがあるのだと改めて認識していただきたいのです。

永井さん.jpg
Nデュース 永井 伸彦

Nデュース永井伸彦さんの最新連載を掲載しております!
詳細は・・・
歯科・医科・社会福祉法人・事業承継・相続対策に強い大阪の会計事務所 税理士法人ネクサス まで