◆取締役に抜擢する条件は、他部門への関心度
 旭化成の実力トップとして、その実績ゆえに生涯を通して、社の内外から何の批判も受けずに職責を全うした人に、宮崎輝(かがやき)という人がいた。
 この人は、この部長は見どころがあると思うと、普段の会話の中で、企画部門の部長には、「うち(当社)の原価率が最近高いようだが、きみ何が原因と思うかね」と尋ねたり、経理部長には、「営業部門の問題点をきみはどう思う?」と、畑違いの分野への関心を尋ねた。
「何日間ほど時間をください。調べてご報告したいと思います」とか、「批判ではなく、日頃疑問に思っていますことは・・」などの、返事を期待したという。
 宮崎さんは生前、ダメ幹部の例を紹介していた。
ある部長に聞いたという。
「うちの損益分岐点は、少し高すぎると思うが、きみはどう思うかね」
「それでしたら、経理部長がくわしいと思いますが・・」
「こんな返事では取締役にはとてもとても」と判断し、抜擢対象から外した。
 “取締役は、特定部門の利益代表ではダメなんだ”、という宮崎さんの意見を聞くまでもなく、当たり前のことだが現実には、担当部門以外には何の関心も示さない取締役が多過ぎる。

◆部課長への抜擢法は、課題を与えレポートを出させる
 部課長に抜擢しようという場合は、ある課題を示して、「自分ならこうやって解決をします」というような、提案レポートを提出させるがいい。問題意識や能力が、モロに表れるからだ。
 普段から、気持ちがスーッとするくらい従順な者に限って、抜擢すると半年もたたずに後悔する。
 そんな人間に限って、指示待ち人間が多い。トップと社員との間にいて、決して品質のいい接着剤にはなりえない。イエスマンの幹部抜擢は、ブレーンを増やすのでなく、取り巻きを増やすだけになる。
07年02月01日 | Category: profile
Posted by: mao
サービスに対する考え方、この石コロ発想  
 あるホテルが業績不振で、外資系資本の傘下に入る前の話しである。
 客室で急激な寒気に襲われた宿泊客が、「風邪ぐすりを欲しい」と頼んだら、「厚生省(当時)の指導により、薬品は提供できないことになっています」と言って断ったそうである。
 多くのホテルは、市販の風邪ぐすり程度は在庫し、「どうぞお大事に・・」といって、白湯とともに届けてくれるというのに、この石コロのような発想はでどうしようもない。
 「市販薬品を転売してはいけない」という常識を、歪曲しているこの異常な発想。
 ついでにいえば、この石コロ発想のホテルは、ある銀行の子会社だったそうである。
 そのため歴代の支配人は、必ず銀行からやってきた。
 この一件をみてもわかるが、このホテルのサービス精神は、顧客志向ではなくなっていたのであろう。
バナナ一本でも、場所を選べば売れる商品になる
 KIOSKで、バナナを売り始めた。「1本70円」である。
 小腹が空いたときはちょうどいいらしい。売れゆきは予想以上だそうである。
 ウィンブルドンでの、テニス選手たちが、わずかな休憩時間に、バナナを食べるのを見た人は多いと思う。一体なぜ、ウィンブルドンでもバナナなのか。
 バナナは果実の中では、きわだってハイカロリーでありカロチンの含有量も豊富だ。
 小腹が空いたときの、最高のファストフードである。
 利益率などを店頭で尋ねても仕方ないが、推察では、70%程度の利益率は稼げると思われる。なかなか儲かる商品になっている。
       ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
 たかがバナナ、しかし場所を選べば、高利益商品に変貌する。「これ以上考えても、いい知恵は生まれない」と考える人のことを、「知恵のない人」と言うのもわかる。
 コロッケの具に、リンゴを詰めて人気を得ている店もある。
 業績の優劣差は、まさに「発想の質の違い」根差すものかもしれない。
07年01月05日 | Category: profile
Posted by: mao
タイヤを売らずに誠意を売り、会社を伸ばす社員 
 自動車修理工場に車が、予備タイヤで乗り入れた。「遠くまで帰る。パンクしたから交換してくれ」という要望だ。
 しかし担当したTくんは、手早く補修すると、「まだ交換はもったいないです」と言い修理代だけ受け取った。
 客は感心した。4本とも新品にしたいと言っているのに、「担当者がもったいない、とは・・?」と首をひねった。
 そして工場を後にし運転しながら、「違う、あの工場は違う。いまどきあんな誠実な人間もいるのか・・」
 この客は、この工場の近所に営業所を持つ経営者。社長は帰社するなり営業所長に電話し、「今後、営業所の車両管理は、この整備工場にするよう検討しなさい」と指示をした。
 Tくんはこのようにして、誠意で顧客を増やし、会社の繁栄に貢献している。
 物を売るより誠意を売る。言葉は奇麗で立派だが、実行となるとむずかしい。しかしTくんは自然体で誠意を売っている。テクニック売りではなく誠意売り。ご立派そのものである。
06年12月15日 | Category: profile
Posted by: mao
経営方針を知らされた職場には、活気と活力がある
 たとえば社長が、「当社は○○年までに、新商品☆☆を発売する。そのために組織を・・」というように、数年先までの経営の方向を社員に公開している会社は、非公開の会社より社員のモラール(意欲)は高い。組織には活気もみなぎっている。
 モラールサベイ(勤労意欲調査)をやった結果にも、例外はない。
 ところが社長が、来月や来年のことは言っても、3年とか5年も先のこととなると、非常に抽象的な概念は語るが、とても会社の将来の方針や方向づけになることは、何も言わない。
 一般には、過去の遺産でめしを食っているような会社とか、ワンマン会社に多く見られる。
 つまり中長期の経営方針を一切社員に公開しない会社は、共通して以下のような傾向や体質が生じるものである。
  1、社員間に、チャレンジ精神が生まれるかわりに、事なかれ主義が蔓延する。
  2、経営に対する積極的な提案は、ほとんどなされない。
  3、なぜ前項のようになるのか。社長が意見を嫌うことが多い。
  4、経営の発展は脱皮にあるが、脱皮は一時的に、現在の社内秩序を壊す必要がある。
    旧来の秩序に固執する社長は、この一時的秩序の破壊が恐い。
  5、やがて会社の業績は、緩慢な業績下降局面に入っていく。
  6、しかしそれでも、「なんとかなる」という緩慢なる根性で、経営のカジを切る勇気が生まれ
    ることはない。それが許されるのも、表面的には会社でも○○家の経営だからである。
  7、こんな会社で重用されるのは、もっぱらハイの返事がいい、イエスマンである。
人を大切にする経営には、欠かせない経営方針の公開
 もしも数年先の経営方針の公開の必要性も考えないとしたら、ひどい人間心理不感症ではないでしょうか。
 人を大切にする経営がバブル崩壊以降、すっかり崩れさった感がするが、中小企業が、人を消耗品扱いするようになったら、経営も終末を迎えるかもしれません。
 人を大切にする経営とは、人に希望を与える経営です。
 3年先、5年先の経営方針、工夫してオモシロク発表しようではありませんか。

06年12月04日 | Category: profile
Posted by: mao
電話応対ひとつで、会社を伸ばす社員
 ファッション製品の問屋に勤める、女子社員のKさん。
 得意先の評判がずば抜けていい。どこに、だれに比べていいのか。もちろん同業他社に比べていいのだ。
 というのは、一度でも会話をすると、相手の会社と名前を覚えてしまうのだ。そこに電話がかかる。
 「ハイ、○○社でございます」と第一声の返事。ところが第二声になると、こう変わる。 
 「いつもほんとにお世話になります、△△社の鈴木さま」
 自分の名前まで呼ばれて、相手はびっくりすると同時に嬉しくないはずがない。
 ある得意先の社長は、感銘した表情で語る。
 「あの会社に電話するとき、うちの者はみな、“Kさんに電話する”と言うんです。あの会社さんには失礼かも知れませんが、電話の相手が会社ではなく、Kさんなんですよね。すごいですね、電話の威力ですね・・」

06年11月15日 | Category: profile
Posted by: mao
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