生活環境の変化は新しい商機を生み出す。
 そこで企業の大小や業種業態を問わず、まだまだ進むシングル社会を注視し、自社の商機にならないか?と考えることは賢い着眼ではなかろうか。
 ある高齢者が自殺した。遺書があった。簡単な書き置きだった。
 「きょうも一日、だれとも話ができなかった・・」
 いま、男性の入院患者を病院に見舞う。女性の病室は患者同士の会話が活発だが、男性患者は仕切りのカーテンのままが多い。
 病室の雰因気が明るい女性の病室。互いが孤立したままの男性の病室は憂鬱でもある。多くは、こういう違いが目立つ。
 こういう男性たちが高齢になるや、孤立男性が全国に増え、先の自殺男性と似たような、話し相手なき男性孤立社会も訪れそうだ。
 そこで商機としては、たとえば、「心の交流倶楽部」とか、「ハート交流交歓会」というソーシャル組織でも立ち上げ、組織運営を子会社の事業に位置付けるなども考えられる。
 いま60歳程度の人の多くは、インターネットも使えるから、ネットをフルに活用することも考えられる。
 「快食・快飲・快話の月例交流会」などもいいではないか。
 “毎週〇曜日は、快食・快飲・快話の交流会”と決め、男女会員一同に会する。談論風発の環境を整えてあげる。それをビジネスにするなど、どうだろうか。
 独りで食べ、独りで飲む。味気ないことはなはだしい。
 要するに、生活に彩りをつける、というビジネス。
 いろいろ考えればアイディアは無限。
 生活環境の変化は、ニュービジネスを生み出すチャンスなのだ。