最近、経営者の集まりでの会話は、ほとんど「景気が悪い」との話であります。ある会合で運送業団体の方から「最近、霊柩車の仕事が減っている。今までなら病院で亡くなり、遺体は自宅へ搬送、火葬のために火葬場へと二度仕事があったが、最近増えたのは直葬で、病院に24時間遺体を安置し、直接火葬場に運ぶ一回限りの仕事に変化し、収入が減少している」との話。


(直葬とは)

 出生地から離れ、菩提寺との関係が薄れ、住んでいる場所での近所付き合いも少ない人が増えています。その上、高齢化が進み、日頃交際している人が少なくなっており、葬儀の簡素化は遺族の課題。葬式は個人との最後のお別れをする大切な儀式としても、参列者が近親者だけなら、遺体を直接火葬場へ運び、僧侶に来て頂きお経をあげて頂く「直葬」が選択肢になることは自然。


(お坊さんの役割)

 現世で生活してきた故人の霊は、その居場所であった肉体を失えば、行き先があの世来世であるが、その道程はこの世への未練があれば中々、霊の旅たちは進まない。そこで僧侶が通夜や葬儀で「故人の霊」に残された遺族と友人知人がお別れに集まって別れを告げている、だから「貴方は来世に旅立ちなさい」と告げるのが目的。初七日・二七日と49日まで続く儀式も、現世に未練があり霊界とこの世を行ったり来たりしている霊に「早く成仏して来世に生きなさい!この世は貴方のいる場所ではない!」と諭すのが僧侶の役割と云われています。


(直葬は特急)

 お坊さんの役割からすれば、直葬はあの世へ旅立つ列車を名残惜しみつつ各駅停車する普通列車でなく、途中停車無しの特別急行。ただ、葬儀と初七日が一緒で後は49日まで無しなら、50歩100歩余り変わらないのかもしれない。直葬は近親者にとって「納得できる葬儀」は何かの答えであるのかもしれない。



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