昔、昔のお話をしよう。

相続調査で、名義株がみつかった。
相手は、元証券マンが亡くなり(被相続人という)
奥さんの名前で、67百万円の株が出てきた。一度も働いたこともなく
両親などから相続もない。専業主婦だ。

当然、相続人には、資料を全部出してくれと話した。
イロハのイである。
しかし、善肯定(性善説)で考えていたが、残念ながら悪質な方に当たった。

私は、説明はしたものの、「説明を受けました」という書類にサインを
求めなかったし、大丈夫だろうと思っていた。


今や、時代が変わり、当然責任を取らされる。


このあいだの相続調査で一部名義預金が見つかった。
税務署からは、先生は、どんな形で相続人に事前説明していますか?
と、問われ、名義預金・名義株で懲りたため、きっちり作成し、
ファイルに事前説明用という書類をとじておいたので、
「先生がおかしいわけでない。こんなにきっちりやっているんですね。」と
逆に評価されるぐらいだった。

岩下忠吾先生(相続税の実務家税理士)や笹岡宏保先生(同)などの
話を上席調査官としたが、彼らは知らなかったのには驚いた。

さて、先ほど67百万はどうなったのか?

すぐに調査官にイロハのイという話をして、
結果、加算税延滞税を入れても、通常申告より安く25万まけてもらった。
これで先生の顔が立ちますよね」と言ってくれた調査官。
ありがたや。

しかし、納税者にそれを伝えたが「そんなの関係ない」だとさ。
悪い奴はとことん悪いですね~。

正義が勝たねばならないのに。残念。
こちらが、切腹したい気持ちですよ。

性悪説でやらないと危ない・ヤバイ時代だ。
小規模宅地の評価減・生命保険の非課税についても
「次男がもらった」
と説明した書類にサインをもらわないとヤバイのだ


気を付けよう!!!

二代目の先生は、親父税理士がその辺考えて「うちはいつもサイン
もらうよ。当たり前じゃん」と言われる。
私は初代だからそういう苦労をするんだ。しかたがないが。
彼らは親父に感謝じゃないのか?

本日も読んでくださりありがとうございます。感謝いたします。