国家には建国の物語が大事。日本は天地降臨とする国家創造の物語(神話)がある。だが、日本の周辺国にはその国家創造の物語が希薄、朝鮮にはに2300年を超える昔から檀君という開国神話があるが、日米戦争での日本敗戦を抗日戦争勝利として建国としている。同様に国共内戦勝利で中国本土を統治した中国共産党も半世紀程前の大して銃火を交えていない抗日勝利を誇る。


(政治への不満が生むもの)

 政治への信頼度が低くなると、国民は統制のとれた軍隊に甘くなるのが常であり、それが不幸への入り口。他国の侵略から自国を守る軍隊は、そのあり方から常に軍備増強を求める。文民統制で職業軍人を抑えなければならないとするのが歴史が示す事実。日本も政治の乱れから軍への期待が高まり、軍の暴走を抑えることが出来ず、先の大戦を起こすこととなった。


(関東軍とは)

 日本の陸軍は仮想敵国ロシアへの備えとして、朝鮮半島・中国東北部(満州)に軍事拠点(関東軍)を設けた。満州ではロシアから南満州鉄道の利権を獲得して鉄道経営(満鉄)と鉱山開発に乗り出し、最後に関東軍の後押しで中国のラストエンペラーによる満州国を建国させた。このことは日本国内の政府の方針を無視した行動であった。


(中国の解放軍)

 鉄道経営に大きい影響力を持つ中国解放軍にも同じような動きがニュースで流れている。今年1月の米国ゲーツ国防長官訪中時に解放軍は次世代ステルス戦闘機の試験飛行を公開、8月のバイデン副大統領訪中時には米中親善バスケットボール試合中に解放軍選手による乱闘事件と、中国政府の外交努力を壊す解放軍の動きが目に付く。


(軍拡著しい解放軍)

 中国は大陸国家であるから、防衛的な国家戦略が歴史の常識である。大陸国家が世界制覇を目指し海軍増強したケースはドイツ・ソ連にあるが共に失敗している。中国も海上航路の防備として、対鑑ミサイル・航空母艦による機動部隊編成・原子力潜水艦などの軍備増強の道を歩んでいる。


(内政の不満を外的脅威に向ける)

 これまで多くの国家は、国民の内政への不満を外的の脅威を過大に強調し、自己の失策を隠すことが多かった。しかし、現在では経済のグローバル化進み、覇権国家として隣国への挑発的行為は先進国にはない。それは、国民が正しい国際常識を身に付け、国家間の争いを望まないからである。中国も高度成長期には貧富の差、地域格差などのひずみが生じることは事実だが、国威発揚だけでなく等しく国民生活レベルをあげる内政重視に転換すべきではないか。



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