23.07.20 18時 電話にて

 

離婚に伴う財産分与に対する税務上の取り扱い

(現状)

1.関係者

  父・娘、娘の夫(協議離婚予定)

2.相談に関する財産関係

① 父・娘が共有の土地の上に

② 娘の夫所有名義の家屋(娘夫婦居住用)が建っている。

③ 家屋建築時に3,000万円の借入をして、現在2,500万円の残債が有る。

3.離婚に当たり、財産分与として、娘は夫名義の家屋を残債付きで取得します。

 

Ⅰ 財産分与を受ける妻の税務

① 離婚に伴う財産分与及び慰謝料については、原則的には贈与税は課されません。(相基通9-8

② 但し、夫婦の協力によって得た財産の額、その他一切の事情を考慮した範囲を超えるものは贈与税の対象になります。

③ 取得した財産の取得費は財産の分与を受けた時の価額により、取得したことになります。(所基通38-6

Ⅱ 財産分与をした夫の税務

1 金銭以外の資産の引渡し(移転)した場合

家屋を分与する夫は妻に対し、分与する時の価額(時価)でその資産を譲渡したことになります。(所基通33-14

2 譲渡所得税を安くする方法

今回の場合は、居住用の家屋を引き渡すケースになります。

① 居住用の財産(土地、建物)を配偶者若しくはその個人と特別な関係のある者以外の者へ譲渡した場合譲渡所得については3,000万円の特別控除ができ、譲渡所得税が軽減されます。

② 居住用家屋の譲渡所得の特別控除の 3,000万控除は、譲渡した相手方が配偶者その他特別な関係のある者の場合は適用されません。(措令203①、23 ②) 

③ しかし、離婚手続き終了した後の時点での財産分与となれば、配偶者その他特別な関係者に該当しなくなるので 3,000万控除が適用可能となります。

④ したがって、財産分与は離婚成立以降に実施して、居住用財産の譲渡所得の特例が適用できるようにすると良いと考えます。