昨日御用納めの日に、長野県税理士会支部連合会(県連)の高野副会長のブログを見て、長野支部会員に対して税理士懲戒処分が下されたことを知りました。3ヶ月の業務停止処分で税理士にとって繁忙期であり、お客さまから頼られるこの時期に、税理士事務所閉鎖とは一大事であります。


(不正を誘う会計ソフト)

 会計ソフトには、現在二種類ある。一つは日々入力し遡及(さかのぼって)訂正が出来ない記帳証拠能力が高い会計ソフトと、入力後も決算期末で修正できる会計ソフトの存在であります。後者の会計ソフトを使っていると、税務申告期に納税額を知らされ、依頼主が目前の納税をためらいたいとの悪魔のささやきが、税理士にして過去の入力データを改ざんする行為を誘う。


(課税庁の目)

 提出された申告書を確認する税務署では、上記の遡及訂正ができる会計ソフトで作成された申告内容についての評価を下げて見ている。過去の調査の記録で脱税思考が高い先として記録が在れば、調査対象にされる確率が高くなる。また、脱税事例が重なると関与する税理士にも処分が検討される。


(税理士の職業倫理)

 税理士は関与している納税者と適正な課税を行う税務署との中間的立場で、公正な納税を実現させる立場にある。納税者に事業活動している日本国家への共同費用として納税をしていただくことは、1年間の納税者の血と汗の結晶を国に納める崇高な理解がなければ出来ない事であります。

 だから、税理士事務所は納税者の所に定期的に訪問し、納税予定額を出来るだけ早く知らせ、崇高な納税意欲が曇らないように仕事をすることが大事であります。従い、私も「善人を悪魔のささやきから守る」のが税理士であるとする職業意識を持たなければならないと意を強くし、朝礼などで事務所スタッフに繰り返し注意喚起をしています。



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