9日に、松本市で全国相続協会 相続支援センター主催の 「家族の絆と地域社会」と題する一般財団法人設立記念講演があり、講師はロッキード事件での判事であったさわやか福祉財団理事長・弁護士の堀田力氏でありました。以下にそのお話の一部をお知らせします。

 弁護士は行いの悪い人から裁判の弁護を頼まれるのが仕事。世の中には良い人ばかりでないことを下敷きにして、遺言書の書く際の注意事項をお話をしたい。


(相続の世界は法律の暗黒地帯)

 相続の世界、特に認知症になっての関係者間での出来事は法律の暗黒地帯である。本人が知らない間に財産がとられていることがある。関係者の多くは善良な人々でありますが、中には悪い連中がいる。遺言書を書いても安心はできない。その改ざんも、横領も証拠がない。密室での出来事、良い方も悪い人になるケースがある。今晩の夕食に砂糖がないから、ちょっと砂糖を拝借から始まり・・・ちょっとお金を借りるという事が起きても証拠がないから法律の暗黒領域になる。
 子供が親の財産をねらうケースもある。勲章を戴いて高い生活基盤を持つ賢兄であっても、親からお金をせびり生活が乱れている愚弟と兄弟けんかめずらしくない。また、両親から溺愛された兄は大学出してもらっているが親と同居して社会人になっても親の世話になっている、妹は高校卒で自立し、嫁に行き、苦労人だが、親に面倒をかけていない、なのに両親の財産をすべて兄が取るなっておもしろくないとの兄妹関係もあるのは普通。


(親も自分もどちらも大事)

 「親と自分のどうちが大事か」と問われれば、自分が大事であることは自然の流れである。子供のために親が犠牲になる美談はあまり起こらないから美談になる。財産問題・相続問題は、親か自分か二者選択で治療・介護の選択を考えるのは自然な考えで、自分の生活を優先し、親の介護にお金をかけられない事は責められない。これまで自分が大事に育てた子供だから、自分を大事にしてくれるはずと考えるのは甘い。全財産を子供に任せるのは如何なモノか、


(遺言書を書く前に)

 さて、普通の人は、遺言書を書くに当たり、どういう考えで文章で表現するのかと迷い、筆が進まないの当たり前、これまでの子供との関係を見つめる事が大事。親を大切にする子供、自分を大切にする子供、冷たい子供とタイプは様々、どこが違うのか、育て方が違うのである。家を継がせるべく、親の面倒を見てくれる事を期待して育てられた長男と、嫁に出すとして厳しく育てられた娘では 過保護が災いして自立出来ないで居る兄と、苦労したが自分で世界を切り開き、人への優しさを身に付け自律している妹と、同じ親から異なったタイプ育ち上がる事例は良く見られる。


(親のあるべき生活態度)

 親も自立した自分の人生を楽しむべきである。財産を自分のために、社会のために、子供のために、孫のために使う事が大事。そのプランを形にしたのが遺言書である。自分の生活を楽しみ、残った財産を使ってもらう。老後お世話になった感謝の気持ちを残すのが遺言書で在るべき。大事のはこれからの老後の生活を充実させるのが肝要である。



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